【MLB】2021年のトレードデッドライン

MLB2021年のトレード期限(デッドライン)についてまとめました!

MLBのトレードについては【MLB】2021年シーズン中のトレード情報にまとめていたのですが、今季は例年以上に活発化したデッドラインとなったので、見やすいように別記事でまとめました。

デッドラインだけで成立したトレードは何と25件とかなり多いですが、ゆっくり見ていって下さい。
(ちなみに、DFAやマイナー関連のトレードは抜いてあるため、余所とは少し件数が異なります。)

LADがマックス・シャーザーを獲得

ドジャース IN
マックス・シャーザー(SP・右)
トレイ・ターナー(遊撃)
ナショナルズ IN
キーバート・ルイーズ(捕手)
ジョサイア・グレイ(SP・右)
ヘラルド・カリーヨ(SP・右)
ドノバン・ケイシー(外野)

シャーザーがどの球団に行くのか情報が錯綜しており一時はパドレスへの加入目前と報じられたが、期限日前日の夜に急展開。争奪戦はドジャースが勝利、しかもトレイ・ターナー付きで!ダフィーのところでも触れた先発陣への不安要素はこのシャーザーの加入で解決したと言えるだろう。また、トレイ・ターナーの加入は今季終了時にFAとなるシーガーの去就にも影響を与えそうなので、今後の展開にも注目が集まりそうだ。

一方、ドジャースが費やした対価はドジャースのプロスペクトランキング1位のルイーズと2位のグレイを含む4人の若手有望株とかなり豪華。このトレードのように放出された若手たちが数年後どのような成長を遂げているのか注目するのもMLBの楽しみ方の1つと言えるでしょう。

SDがダニエル・ハドソンを獲得

パドレス IN
ダニエル・ハドソン(RP・右)
ナショナルズ IN
メイソン・トンプソン(RP・右)
ジョーディ・バーリー(遊撃)

シャーザーの獲得に失敗したパドレスだが、その代わりかナショナルズからハドソンを獲得。ライバル・ドジャースが先発を固めるならこっちはブルペンを固めてやると言わんばかりの動き。ただ、夏場に入り先発陣の状態が落ちてきているので、パドレスにとっても先発投手は1番の補強ポイントなっているのだが。

SDがジェイク・マリスニックを獲得

パドレス IN
ジェイク・マリスニック(外野)
カブス IN
アンダーソン・エスピノーザ(SP・右)

パドレスは外野の主力も揃っているし、先日獲得したフレイジャーも外野を守れることから大勢にあまり影響を与えない補強に感じる。これで今夏の補強は終了となるが、ドジャースなどの補強と比べるとシーズン終盤に向けてやや不安が残る結末となった。

TBがジョーダン・ルプロウを獲得

レイズ IN
ジョーダン・ルプロウ(外野)
D.J.ジョンソン(RP・右)
インディアンス IN
ペイトン・バッテンフィールド(P・右)

素人目には意図が分からないレイズの補強。現状の外野陣でも十分充実している陣容なので、ルプロウの獲得はプラトーン起用や来季以降を見越した動きか。また、シャギワと同様に昨季楽天でプレイしていたジョンソンがレイズへ移籍したのも面白い。今季ジョンソンのMLBでの登板は1試合に止まっているが、何らかの能力をレイズは見出したのだろうか。

NYYがアンドリュー・ヒーニーを獲得

ヤンキース IN
アンドリュー・ヒーニー(SP・左)
金銭
エンゼルス IN
シャンソン・ジャンク(SP・右)
エルビス・ペゲーロ(RP・右)

一応セベリーノやクルーバーが8or9月辺りに帰ってくる予定となっているが、コールもあまり期待できない状況となっているので、ヤンキースが先発補強に動くのは当然の流れ。ただ、贅沢税ラインなどを考えると、今のヤンキースが補強できるのはヒーニークラスが限界か。逆転優勝を狙うためには物足りない補強だと言わざるを得ない。

BOSがハンセル・ロブレスを獲得

レッドソックス IN
ハンセル・ロブレス(RP・右)
ツインズ IN
アレックス・シャーフ(P・右)

昨季はエンゼルスの抑えとしてダメダメだったロブレスだが、今季は調子を取り戻している。ただ、ツインズでの最終登板では前田の勝ち星を消す満塁ホームランを喰らうなど、勝ちパターンとしては不安定さがまだ目立つ。まあレッドソックスのリリーフ陣は他の上位チームと比べると見劣りする陣容になっているので、少しでもブルペンを厚くする補強が必要だったと思う。

BOSがマイケル・チェイビスを放出

パイレーツ IN
マイケル・チェイビス(二塁)
レッドソックス IN
オースティン・デービス(RP・左)

レッドソックスがデービスを獲得したというよりもチェイビスを放出したという点に注目すべきかもしれない。チェイビスは2019年に18HRを放ち将来の主軸として大きな期待を集めていた選手だったが、その後は伸び悩む。アプローチの悪さなど課題の多い打者だったので、今夏の放出を決断したのだろう。

CWSがクレイグ・キンブレルを獲得

ホワイトソックス IN
クレイグ・キンブレル(RP・右)
カブス IN
ニック・マドリガル(二塁)
コディ・ホイヤー(RP・右)

前日のテペラの取引に続き、又もやシカゴ同士のトレードを敢行。しかもホワイトソックスが獲得したのはリリーバーで最注目株だったキンブレル。ヘンドリックスとのW守護神は当然他球団から見れば脅威以外の何物でもなく、チャンピオンを目指すための強力な武器となるのは間違いない。

一方、ホワイトソックスが放出した選手にも注目を。特にマドリガルは二塁のレギュラーとして大きな期待を寄せていた選手。故障で今季絶望となってしまっているが、まだまだ伸び盛りの若手。このトレードにはホワイトソックスの本気を感じる。

OAKがベテラン2選手を獲得

アスレチックス IN
ジョシュ・ハリソン(UT)
ヤン・ゴームズ(捕手)
金銭
ナショナルズ IN
ドリュー・ミラス(捕手)
リチャード・ガッシュ(P・右)
セス・シューマン(P・右)

ユーティリティプレイヤーとして多くの選択肢をもたらすハリソンと経験豊富な捕手のゴームス、アスレチックスが選手層を厚くする補強を敢行。先日マルテを獲得したことからも分かるように今季のアスレチックスは強めにチャンピオンを狙っており、大願に近付くためにも2人のベテラン選手の力を借りることを選択。

HOUがマイルズ・ストローを放出

インディアンス IN
マイルズ・ストロー(外野)
アストロズ IN
フィル・メイトン(RP・右)
イェイナー・ディアス(捕手)

アストロズが再び若手野手を放出。リードオフマンとして期待されていたストローだが、やはり長打力不足が放出の原因だろう。一方のインディアンスは長期保有できる外野手を探していたので、一応ポイントに合致する補強を行えた形に。

PHIがフレディ・ガルビスを獲得

フィリーズ IN
フレディ・ガルビス(遊撃)
オリオールズ IN
タイラー・バーチ(P・右)

ガルビスは低コストで二遊間の選手を補強したいチームに需要がある選手と予想していたが、まさかグレゴリウス、セグーラと二遊間が揃っているフィリーズが獲得したのは少し驚いた。まあフィリーズとしては低コストで内野のバックアップを獲得できたということだろう。

PHIがカイル・ギブソンを獲得

フィリーズ IN
カイル・ギブソン(SP・右)
イアン・ケネディ(RP・右)
ハンス・クラウス(SP・右)
レンジャーズ IN
スペンサー・ハワード(SP・右)
ケビン・ガウディ(P・右)
ジョシュ・ゲスナー(P・右)

フィリーズがエース級&守護神級の投手をW獲得し、投手陣のグレードアップに成功。ギブソンは今季19先発で6勝、防御率 2.87と先発として優秀な数字を残しており、先発投手ではシャーザーに次ぐ人気銘柄となっていた。また、ケネディはマイナー契約からの1番の成功者と評価されるほど素晴らしい投球を今季は見せており、こちらも多くの関心を集めていたトレード候補だった。

NYMがハビアー・バイエズを獲得

メッツ IN
ハビアー・バイエズ(遊撃)
トレバー・ウィリアムズ(SP・右)
金銭
カブス IN
ピート・クロウ=アームストロング(外野)

バイエズの加入でプエルトリコ・コンビの二遊間が完成。一足先にオフに電撃加入していたリンドーは不調や故障で満足のいくパフォーマンスが出来ていなかったので、親友の加入は心強いだろう。バイエズとしても大型契約を手に入れるために好成績を残したいはずなので、プエルトリコ・コンビが優勝に向けての大きな切り札となりそう。

また、ヒルの獲得時にも言ったが離脱者が続出し苦しい先発ローテとなっているので、故障者が復帰するまでの繋ぎとしてウィリアムズも獲得した。

STLがJ.A.ハップを獲得

カージナルス IN
J.A.ハップ(SP・左)
金銭
ツインズ IN
ジョン・ガント(SP・右)
エバン・シスク(P・左)

カージナルスの先発陣はフラハティやマイコラスなどの離脱で苦しい状況が続いていたので、先発補強が急務だった。ただ、あまり対価(若手有望株)を費やしたくなかったようなので、低コストで獲得できるベテラン先発としてハップを獲得した。

STLがジョン・レスターを獲得

カージナルス IN
ジョン・レスター(SP・左)
ナショナルズ IN
レーン・トーマス(外野)

カージナルスがもう一丁ベテラン先発を獲得。レスターの加入でカージナルスの先発はウェインライト(39歳)、ハップ(38歳)、レスター(37歳)、ルブラン(36歳)、キム(32歳)とかなり高齢なローテーションとなっている。

MILがダニエル・ノリスを獲得

ブルワーズ IN
ダニエル・ノリス(RP・左)
タイガース IN
リース・オルソン(P・右)

先発投手も野手陣も良い選手が揃ってきたブルワーズが今後の勝利をより確実なものとするためにブルペン陣の補強を敢行。ブルペン陣にリリーフ左腕が少なかったので、対左に相性が良いノリスを獲得した。

MILがジョン・カーティスを獲得

ブルワーズ IN
ジョン・カーティス(RP・右)
マーリンズ IN
ペイトン・ヘンリー(捕手)

ブルワーズがもう一丁ブルペン陣の補強を敢行。カーティスは昨季のレイズ時代よりは数字を落としているが、繋ぎのリリーフとしては悪くない投手。また、2025年まで保有できるので、長期に渡りチームに貢献してくれるかもしれない。

SFがトニー・ワトソンを獲得

ジャイアンツ IN
トニー・ワトソン(RP・左)
エンゼルス IN
サム・セルマン(RP・左)
ホゼ・マルテ(RP・右)
イバン・アームストロング(RP・右)

昨季まで所属していたベテランリリーバーをジャイアンツが獲得。今季のワトソンに3選手も対価を費やしたのは意外だが、それだけ昨季のワトソンが頼りになったということか。

一方、エンゼルスとしては美味しい取引となった。がしかし、エンゼルスのトレード市場の動きには疑問を感じざるを得ない。結局放出した主力はヒーニーとワトソンの2選手だけであり、R.イグレシアスもカッブも売却せず。来季に向けた切り替えが全く出来ておらず、終始中途半端な動きとなってしまった。

SFがクリス・ブライアントを獲得

ジャイアンツ IN
クリス・ブライアント(三塁・外野)
カブス IN
アレクサンダー・カナリオ(外野)
ケイレブ・キリアン(P・右)

同地区のライバル・ドジャース&パドレスに後れを取っていたジャイアンツだが、市場終盤に大物を獲得。ブライアントは昨季の不調により少し価値を落としていたが、今季は復調気配を見せており多くのチームが興味を持っていた目玉候補。内野陣に故障者が続出しているジャイアンツにとって頼もしい男が加わった。

ATLがエディ・ロザリオを獲得

ブレーブス IN
エディ・ロザリオ(外野)
金銭
インディアンス IN
パブロ・サンドバル(三塁)

ピーダーソン獲得時には触れていなかったが、ブレーブスの外野陣はアクーニャJr.だけでなくオスーナも長期離脱が濃厚な状況。(現在は一応故障者リストに入っているが、DV容疑で逮捕されているので今後MLBから処分を受ける可能性が濃厚。)よって、更なる外野陣の補強が必要な状況だった。

インディアンスがロザリオの年俸の一部を負担してくれるし、サンドバルも今後戦力外となる可能性が高かったので、ブレーブスとしてはかなり低コストでロザリオを獲得した形に。

ATLがアダム・デュバルを獲得

ブレーブス IN
アダム・デュバル(外野)
マーリンズ IN
アレックス・ジャクソン(捕手)

更にブレーブスの外野補強は続き、今度は昨季まで所属していたデュバルを獲得。低打率など安定感に欠ける選手だが、長打力が魅力の選手。パンチ力を持った頼もしい男が帰ってきた。

ATLがホルヘ・ソレアを獲得

ブレーブス IN
ホルヘ・ソレア(外野)
ロイヤルズ IN
ケイシー・カリッチ(P・右)

更に更にブレーブスの外野補強は続き、2019年ALのHR王・ソレアまで獲得。ピーダーソンを含めるとトレード市場で4人の外野手を補強したことに。不足の事態やDH制に備えるための意味合いもあると思うが、かなり徹底された補強劇だった。

ATLがリチャード・ロドリゲスを獲得

ブレーブス IN
リチャード・ロドリゲス(RP・右)
パイレーツ IN
ブライス・ウィルソン(SP・右)
リッキー・デビト(P・右)

ブレーブスが外野陣だけでなくリリーフ陣のテコ入れもする抜け目のなさ。ロドリゲスは昨季&今季の2年連続で好投を続けているリリーバー。2023年まで保有できるので、多くの球団が関心を示していた。

TORがホアキム・ソリアを獲得

ブルージェイズ IN
ホアキム・ソリア(RP・右)
ダイヤモンドバックス IN
後日発表選手 2名

ブルージェイズがまたまたブルペンを補強、経験豊富なベテラン・ソリアを獲得した。シーズン終盤やPSは多くのリリーバーが必要となるので、ブルージェイズとしては今夏の市場でブルペン陣の準備をしっかり整えられたのではないだろうか。

TORがホセ・ベリオスを獲得

ブルージェイズ IN
ホセ・ベリオス(SP・右)
ツインズ IN
オースティン・マーティン(遊撃・外野)
シメオン・ウッズ・リチャードソン(SP・右)

ツインズがこのタイミングでベリオス放出を決断するのは予想外だったので、個人的には今夏1番のサプライズだった。良いオファーが無ければ拒否する方針だったツインズを納得させるだけのパッケージを用意できたブルージェイズはお見事。野手陣やブルペン陣だけでなく最後に先発陣のグレードアップにも成功し、ブルージェイズとしては激戦区を勝ち上がるだけのチーム作りが出来たと満足のいく今夏の補強劇だっただろう。

一方、ツインズが来季まで保有できたベリオスを放出したのはやはり気になるところ。バクストンや前田などへのオファーにも耳を傾けていたとの報道もあり、それが今夏だけの話だったのか。2021年オフにツインズがどのような判断を下すのか、気が早い話ではあるが個人的には今から興味津々。

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