【MLB】2021シーズン中のトレード候補や噂を紹介

開幕からもう3ヶ月が経ち、そろそろ優勝が狙えるチームとそうでないチームがはっきり分かれる頃ですね。

ポストシーズンに向けてギアを上げるチームもあれば、主力放出を決断するチームも出てくるのがこの時期のMLB。トレード期限(現地時間 7/30)まで色々な噂が飛び交うこととなり、あっと驚くトレードが成立するかもしれません。

そこで、今回は2021シーズン中のトレード市場について注目の選手やチームを紹介していきたいと思います。

更新情報
7/9 急遽カブスを追加!
補足
売り手に回る可能性があるチームを勝率が低い順に紹介していきます。
チームや選手の成績は日本時間7/9時点のものです。
放出リストの注意点
SPRPは左投手を表しています。
保有の欄はその数字の年まで保有権があることを表しています。つまり、その年のオフにFAとなります。
また、末尾の+はチームオプションやオプトアウトなど契約に関するオプションがあることを表しています。

ダイヤモンドバックスの放出候補

大型連敗を喫してしまい上位進出は絶望的。主力放出も時間の問題でしょう。

Dバックスの主な放出リスト
選手 守備 保有
エドゥアルド・エスコバー 内野 21
アズドルバル・カブレラ 内野 21
メリル・ケリー SP 21+
デビッド・ペラルタ 外野 22

目玉となりそうなのがエスコバー。今季もここまで19HRを放つなど長打力を見せており、強打の内野手として存在感を発揮。一応内野はどこでも守れる選手なので、内野に不安があるチームは興味を示しそうです。

また、Dバックスは来季浮上も厳しい状況なので、ペラルタの売却に動く可能性も。ペラルタは左翼手として長打力がやや物足りないものの、安定して平均以上の打撃成績を残す打者。特に対右投手では好成績を残しているので、外野の層を厚くするためのプラトーン要員として興味を集めそうです。

オリオールズの放出候補

再建真っ只中なので、今季も良い話があれば積極的に主力を放出するでしょう。

オリオールズの主な放出リスト
選手 守備 保有
フレディ・ガルビス 遊撃 21
トレイ・マンシーニ 一塁 22
ジョン・ミーンズ SP 24

ガンを克服したマンシーニはやはり興味深い存在。打撃面ではすでに完全復調を見せており、この打棒を欲するチームは多いでしょう。ただ、マンシーニは今やチームの象徴となっており、安易な放出は危険。彼の去就は一筋縄ではいかないと思います。

また、チームの再建期がもう少し長引くと判断するならば、ミーンズも放出候補となりそうです。今季ノーヒッターを達成した左腕とはまだ3年半の保有期間がありますが、今年で28歳と遅咲きであり、価値が高まっている今が売り時かもしれません。ただ、6/5の登板で左肩を負傷しており、肩の状態如何によってまた話が変わりそうです。

パイレーツの放出候補

今季デビューした有望株・ヘイズ以外は全員放出可能とも言われています。

パイレーツの主な放出リスト
選手 守備 保有
タイラー・アンダーソン SP 21
グレゴリー・ポランコ 外野 21+
アダム・フレイジャー UT 22
リチャード・ロドリゲス RP 23
ジェイコブ・スタリングス 捕手 24

目玉となりそうなのがA.フレイジャー。打撃は今季絶好調でOPS.857を記録し守備では内外野守れるユーティリティプレイヤーと需要のないチームを探す方が難しい存在。まだ来季まで保有できますが、パイレーツとしては高値が付くうちに売りたいでしょう。

また、リリーフ右腕としてR.ロドリゲスも注目を集めそうです。今季は防御率 2.43、WHIP 0.78と好成績を記録。PSを勝ち上がるためには良いリリーバーを複数確保しておきたいので、興味を持つチームは多いでしょう。

レンジャーズの放出候補

今季は開幕前時点で複数の主力を放出しており、シーズン中も積極的に放出していくでしょう。

レンジャーズの主な放出リスト
選手 守備 保有
イアン・ケネディ RP 21
ジョエリー・ロドリゲス RP 21+
カイル・ギブソン SP 22
ジョーイ・ギャロ 外野 22

来季の浮上も厳しいレンジャーズなので、今季中にギブソン&ギャロの放出に動く可能性が高そうです。特に、ギブソンは現在防御率2.29を記録しており、先発として注目度が高いトレード候補となっています。一方のギャロも昨季の不振からは脱しており、強打の外野手として興味を持つチームもありそうです。噂では昨年から引き続きパドレスが関心を示しているとの情報もあります。

また、故障の多さが少し気になりますが、貴重なリリーフ左腕として元ドラゴンズのJ.ロドリゲスも興味を集めそうです。MLBでも高い奪三振率を記録しており、オプションを行使すれば来季まで保有できる魅力的なリリーバーだと思います。

ロイヤルズの放出候補

シーズン序盤こそ健闘を見せましたが、やはりまだ戦力不足で今季も売り手に。

ロイヤルズの主な放出リスト
選手 守備 保有
ダニー・ダフィー SP 21
マイケル・テイラー 外野 21
ホルヘ・ソレア 外野 21

優勝は厳しい状況のため今季終了後にFAとなる選手は放出濃厚となっています。その中でも多くの興味が集まりそうなのがダフィー。1ヶ月ほど故障者リストに入っていましたが、今季は好調な投球を見せており興味を示すチームも多いでしょう。ただ、ダフィーはチーム一筋の選手であり、ロイヤルズはベテランをシーズン中に放出することに抵抗のあるチームなので、放出を決断しない可能性もあります。

また、数年前にはファイヤーセールも噂されていたロイヤルズですが、来季以降は上位進出のチャンスもあると評価しているため、放出は必要最低限に止める可能性が高いと思います。

ツインズの放出候補

まさかの低迷で今季は売り手に回る可能性が高そうです。

ツインズの主な放出リスト
選手 守備 保有
マイケル・ピネダ SP 21
ハンセル・ロブレス RP 21
ネルソン・クルーズ DH 21
アンドレルトン・シモンズ 遊撃 21
ホセ・ベリオス SP 22
バイロン・バクストン 外野 22
前田健太 SP 23
ジョシュ・ドナルドソン 三塁 23+

とりあえず今季終了後にFAとなる選手で価値が付く選手は放出濃厚であり、個人的にはロブレスとクルーズは需要があるかなと予想しています。

そして、問題はここから。ここまで低迷してしまうと、果たして来季は再び優勝争いに戻ってこられるか疑問が残ります。もし、来季の優勝が狙えないと今季中に判断してしまうのであれば、来季終了後にFAとなる主力のベリオスやバクストンなども今季中に放出という可能性も。ひょっとすると、前田までもがとの展開も無きにしも非ずだと思います。また、噂ではメッツがドナルドソンに興味を持っているとの情報もあります。

良い選手を多く抱えているチームなだけに、ツインズの決断次第ではトレード市場やシーズン終盤戦の勢力図が大きく変わってしまうかもしれません。

ロッキーズの放出候補

開幕前時点でアレナドを放出しており、他の主力も積極的に放出していくでしょう。

ロッキーズの主な放出リスト
選手 守備 保有
ジョン・グレイ SP 21
C.J.クロン 一塁 21
トレバー・ストーリー 遊撃 21
ヘルマン・マルケス SP 23+

目玉となりそうなのがストーリー。今季終了後にFAとなる大物遊撃手は多いのですが、その中でも今季中に放出される可能性が高いのがストーリーです。今季は少しバットが湿りがちですが、本来は強打が期待できる選手。後半は揺り戻してくると期待して獲得に手を挙げるチームも多いでしょう。

また、同じく今季でFAとなる先発のJ.グレイも注目が集まっている候補です。ストーリーとは違いオフにクオリファイング・オファーを提示するかは微妙なラインの選手なので、ストーリー以上にシーズン中に放出される可能性が高いと思います。

後、マルケスについても毎年安定した数字を残している先発なので、興味は集まってくるでしょう。ただ、オプションを行使すれば2024年までと長い期間保有できるので、それなりの対価が求められそうです。

マーリンズの放出候補

昨季はPS出場枠の拡大により買い手に回りましたが、今季の枠数は従来通り。よって、今季は売り手に回る可能性が高そうです。

マーリンズの主な放出リスト
選手 守備 保有
イーミ・ガルシア RP 21
スターリング・マルテ 外野 21
アダム・デュバル 外野 21+
リチャード・ブレイアー RP 22
ヘスス・アギラル 一塁 22

昨季のトレード期限日に獲得したマルテを今度は逆に売る可能性も。今季は故障で1ヶ月ほど離脱した時期もありましたが、打撃成績は高い数字を記録しており、センターを補強ポイントにしている球団からは熱視線が送られているでしょう。ただ、マーリンズもかなり高く評価しており契約延長のオファーを提示したとの情報もあるため、現状は放出しない可能性の方が高そうです。

タイガースの放出候補

再建真っ只中なので商談自体はウェルカムだと思いますが……。

タイガースの主な放出リスト
選手 守備 保有
ホセ・ウレーニャ SP 21
ジョナサン・スコープ 二塁 21
マシュー・ボイド SP 22
マイケル・フルマー RP 22
ロビー・グロスマン 外野 22
スペンサー・ターンブル SP 24

2019シーズン中辺りから放出の噂があったボイドですが、現在もタイガースのまま。2019年は高い対価を要求したため取引が進まず、昨年はボイド自身の絶不調により価値が暴落。今季は何とか復調し、トレード価値も戻ってきました。がしかし、6/14の登板で左腕に違和感を訴え降板したため、又もや取引できるかは微妙な状況となってしまいました。

また、ボイドの売り時をしくじったことを反省してか、フルマーやターンブルの放出は早めに動くと噂されています。

カブスの放出候補

この記事を書いた時点では予想を覆す健闘を見せており、買い手に回る可能性が高いと判断していました。がしかし、その後まさかの11連敗。(その一方、同地区のブルワーズは11連勝と独走態勢。)

結局、戦前の予想通り売り手に回る可能性が日に日に高くなってきている状況です。

カブスの主な放出リスト
選手 守備 保有
ザック・デイビーズ SP 21
アンソニー・リゾ 一塁 21
ハビアー・バイエズ 遊撃 21
クリス・ブライアント UT 21
クレイグ・キンブレル RP 21+
ジョク・ピーダーソン 外野 21+
ジェイク・マリスニク 外野 21+
ウィルソン・コントレラス 捕手 22

放出1番手はやはりブライアントでしょう。過去にFA時期に関する問題で球団と揉めており、昨年辺りからずっと放出論が出ていました。むしろまだカブスにいることの方が不思議です。昨季不調だった打撃も完全復調しており、カブスが売り手となれば真っ先に放出される候補です。

今季終了時にFAとなる選手はブライアント以外にも大物が控えています。彼らに関してまだ具体的な放出論は出てきていませんが、このままの状況だと何選手かは放出される可能性が高いでしょう。

一応バイエズとは契約延長の交渉を行っていたようですが、開幕前までに合意できず。相思相愛なので残留が基本線だと思いますが、場合によっては半年レンタルのような形で一度放出するかもしれません。

そして、問題はまだあります。それはカブスが来季は上を目指せるかどうかです。今季中やオフの動き次第では大幅な戦力ダウンが免れず、来季の苦戦をあらかじめ予想するのであれば今の内に複数年保有できる選手を売ってしまうのも1つの手です。

そうなるとキンブレルコントレラスも興味深い候補となってくるでしょう。カブス加入後2年間を苦しんでいたキンブレルは今やメジャーNo.1のクローザーに返り咲いており、今後の移籍市場を考えるとコントレラスのような高い能力を有す捕手はかなり貴重です。もし、この2選手がトレード市場に出てくるのであれば、激しい争奪戦となるでしょう。

エンゼルスの放出候補

今季も上位進出は厳しそうなので、結局売り手に回る可能性が高いと見ていますが、期限ギリギリまで迷うかもしれません。

エンゼルスの主な放出リスト
選手 守備 保有
ディラン・バンディ SP 21
アンドリュー・ヒーニー SP 21
ライセル・イグレシアス RP 21
ホセ・イグレシアス 遊撃 21

一応勝ちへの意欲はあるのですが、上位との差は大きいです。ワイルドカードも厳しいので、今季終了後にFAとなる選手たちはさっさと放出していった方が良いと思います。

ただ、放出候補には投手が多いのですが、そもそも他チームからの需要がある投手が多数いればこんなに低迷しないよという話でして、ほとんどの放出選手にあまり良い値が付かなそうなのがこのチームの悲しいところです。

ローテ投手として活躍が見込めるヒーニー、序盤は乱調気味だったものの落ち着きを取り戻した守護神のR.イグレシアス、打撃はあまり期待できませんが守備には定評のあるJ.イグレシアス辺りは需要がありそうなので、少しは値が付くかなと予想しています。

マリナーズの放出候補

今はまだ若手をふるいに掛けている段階なので勝利には拘らず、良い話があれば放出していくでしょう。

マリナーズの主な放出リスト
選手 守備 保有
ケンドール・グレーブマン RP 21
菊池雄星 SP 21+
ミッチ・ハニガー 外野 22

目玉となりそうなのがハニガーです。腰の手術により昨季は全休していましたが、復帰した今季は本来の打撃を披露。注目のトレード候補へと返り咲いています。マリナーズもそろそろ来季辺りから勝負態勢へとギアを上げ始めるかもしれないので、無理をして放出する必要はないです。ただ、ルイスやケレニックなど優秀な若手外野手を多数抱えているため、放出して新たな対価を得た方がチームとしてはメリットが大きいかなと思います。

また、菊池雄星も面白い存在となっており、今季の投球を見ると先発投手の中でも高い注目度を誇る候補となっています。ただ、今季終了時に4年6600万ドルの契約延長 or 1年1300万ドルで残留 or FAを選択の3つの岐路が待つ複雑な契約となっているため、トレードが成立する可能性は低いと思います。

終わりに

ナショナルズのシャーザーやレッズのグレイ&カスティーヨと他にも放出が噂されている大物選手がいますが、所属チームが予想以上に好調なので、結局トレード放出は決断しないと予想しました。

また、レイズも売り手に回る可能性がありますが、このチームは誰をどのタイミングで放出するのか本当に読めないので、今記事では取り上げませんでした。

後、記事内では触れませんでしたが、違反投球の取り締まり強化やコロナによる財政難がトレード市場に与える影響は確実に大きいと思います。本来であれば買い手に回るポジションでも消極的な姿勢を示すチームが多くなるかもしれませんね。

昨季はコロナ禍により少し物足りないトレード市場となってしまいましたが、今季もあまり盛り上がらない可能性があり、移籍情報を追いかけるのが大好きな1ファンとしては寂しい限りです。

コロナ禍を乗り越えフェアなベースボールを一刻も早く取り戻して欲しいと願いつつ、今記事を書き終えたいと思います。

また、成立したトレードについては以下の記事で紹介していくつもりなので、こちらの記事もよろしくお願いします!

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