ドジャースの2025シーズン中の補強について予想してみました!
トレードによる補強の予想をポイント毎に、注目候補へ触れながら行っていきます。
【補強候補リストの補足】
- 選手末尾の「*」は左投or左打、「#」は両打
- 保有期間の「※」は途中に球団OPやオプトアウト権の存在を意味
- 放出の可能性は高 A>B>C 低の順
先発投手
ここの補強が不要であることを今夏こそ期待していましたが、スネル&グラスナウとエース格の先発が揃って肩痛で離脱するなど、早々から暗雲が漂っています。正直、由伸以外はどうなるのか読めない陣容のため、可能なら補強を模索したいところなのですが……。
選手 | 所属 | 保有 期間 |
放出の 可能性 |
---|---|---|---|
チャーリー・モートン | BAL | 2025 | A |
マイケル・ソロカ | WSH | 2025 | A |
サンディ・アルカンタラ | MIA | 2027※ | A |
ウォーカー・ビューラー | BOS | 2025 | B |
エドワード・カブレラ | MIA | 2028 | B |
メリル・ケリー | AZ | 2025 | B- |
ザック・ギャレン | AZ | 2025 | B- |
ニック・マルティネス | CIN | 2025 | B- |
セス・ルーゴ | KC | 2026※ | B- |
ジェフリー・スプリングス* | ATH | 2027※ | B- |
ミッチ・ケラー | PIT | 2028 | B- |
フレディ・ペラルタ | MIL | 2026※ | C |
目玉候補は不在?
開幕時点ではサンディ・アルカンタラ (MIA)が目玉候補と見られていましたが、TJ手術から無事復帰できたものの、肝心のクオリティ面が未だ戻らず。続く候補として、パブロ・ロペス (MIN)やタイラー・マーリー (TEX)に期待が移っていましたが、ともに長期離脱となってしまい、市場に出てくるかは微妙な情勢となっています。
以上のように、期待されていた先発たちに誤算が相次いでいるため、現状は先発の目玉候補が不在の市場に映ります。一応目玉となり得る候補には、フレディ・ペラルタ (MIL)やミッチ・ケラー (PIT)、メリル・ケリー&ザック・ギャレン (ともにAZ)などが挙げられます。ただ、ペラルタやケラーはまだ複数年保有可能、DバックスはまだPS進出の可能性を残す、との理由から確実な補強候補には挙げられないのが実情です。
ドジャースが好むタイプ
ドジャースが欲するのはPSでの登板を任せられるハイレベルな先発投手であり、また過去の傾向から奪三振力に優れた投手を好むことが窺えます。これらのニーズを受けると、報道等の噂で時折挙がる菅野智之 (BAL)やザック・リテル (TB)、マイルズ・マイコラス (STL)といった候補は、ドジャースのターゲットになり得ない投手だと思います。
一方、個人的にあり得る候補として密かに注目しているのが、マイケル・ソロカ (WSH)とウォーカー・ビューラー (BOS)の2投手です。ともに優れた奪三振力を有しながら、戦力化に向けては改善も求められる投手ですが、その分対価は安く済みます。今夏の先発市場は供給不足と言わざるを得ず、正攻法で行けば莫大な対価が求めれるため、低コストな補強を模索する可能性もあり得るのではないでしょうか。
まとめ
昨夏は棚ぼた的にジャック・フラハティ (現DET)の獲得に成功した訳ですが、逆を言えば先発補強失敗の可能性にもかなり切迫していました。そんな昨夏より厳しい先発市場に映るため、動けない展開も十分に考えられます。これらの背景を踏まえると、ドジャースが取れる選択肢は「現有先発陣の健康に期待する」 or 「改造前提の先発を補強する」の2択だと自分は予想しています。
リリーフ投手
トライネンの再契約で終わらず、スコット&イエーツとオフに補強を積み、更にはキャスペリアスやドレイヤーと若手も台頭。全員揃ったら枠が無いよとの心配も一時は抱えていました。がしかし、こちらも故障禍に見舞われており、その心配が杞憂に終わるどころか、結局は追加の補強が必須となりそうな気配になっています。
選手 | 所属 | 保有 期間 |
放出の 可能性 |
---|---|---|---|
セランソニー・ドミンゲス | BAL | 2025 | A |
カイル・フィネガン | WSH | 2025 | A |
ライセル・イグレシアス | ATL | 2025 | A |
ダニー・クーロム* | MIN | 2025 | A |
デビッド・ベッドナー | PIT | 2026 | A |
デニス・サンタナ | PIT | 2026 | A |
ライアン・ヘルズリー | STL | 2025 | B |
フィル・メイトン | STL | 2025 | B |
ケンリー・ジャンセン | LAA | 2025 | B |
ピアース・ジョンソン | ATL | 2026※ | B |
アンドリュー・キトレッジ | BAL | 2026※ | B |
ピート・フェアバンクス | TB | 2026※ | B- |
ヨアン・デュラン | MIN | 2027 | B- |
グリフィン・ジャックス | MIN | 2027 | B- |
ジェイク・バード | COL | 2028 | B- |
先発より候補が多い
上記のリストでは15投手挙げているのですが、他にもまだ候補が控えているポジションです。特に、優れたリリーバーを複数保有していたオリオールズが売り手に回ったことが大きく、先発投手より確実に候補は多いです。
また、目玉候補も選択肢が多く、現状ではデビッド・ベッドナー (PIT)や前述で触れたオリオールズ勢辺りが挙がります。加えて、ヨアン・デュラン&グリフィン・ジャックス (ともにMIN)の剛腕コンビの放出もそろそろあり得るフェーズに入っており、ビッグネームの大移動が行われる可能性も秘めています。
今夏も高騰の可能性?
昨夏では、タナー・スコット (現LAD)やカルロス・エステベス (現KC)のような数ヶ月しか保有できないリリーバーの獲得にも、オーバーペイと感じる対価が費やされていました。今夏も依然として需要は多いため、同様に膨大な対価が必要となる展開も否定できません。
一方、ドジャースとしてはオフのブルペン補強に大枚をはたいたように、金銭をつぎ込むのには躊躇しないと思いますが、有望株の放出には慎重な姿勢を見せるでしょう。そのため、ドジャースが目玉級のリリーバーを勝ち取れる絵はあまり思い描けず、次点の候補群から見繕ってくる気がします。具体的には、ライセル・イグレシアス (ATL)辺りが狙い目ではないでしょうか。
まとめ
WS連覇を目指す上で必須な補強ポイントでありながら、有望株の放出は少し躊躇してしまうジレンマ。ただ、低コストな補強でも結果は大成功との流れが大いにあり得るポジションなので、如何様にも補強の方法が考えられます。ある意味、どう動くのか1番読めないポイントかもしれません。
※追記
中々、故障者や不調者続出の雪崩が止まらず、勝ちパターンの編成すらままならない状況に。勝ち取れる絵が描けなかった目玉級の補強も成功させねばならず、有望株放出といった多少の出血も覚悟する必要が出てきました。
内野手
開幕前に懸念していた高齢化問題が徐々に露呈しつつある状態です。ただ、ベテランたちへの信頼は変わらず厚いようですし、有望株のアレックス・フリーランド抜擢という勝負手も有しています。PSに間に合わないレベルの長期離脱者が出ない限りは、現有戦力で臨むと見ていますが、やはり読めない部分も依然として多いです。
選手 | 所属 | 保有 期間 |
放出の 可能性 |
---|---|---|---|
ウィリ・カストロ# | MIN | 2025 | A |
I・カイナー=ファレファ | PIT | 2025 | A |
エウヘニオ・スアレス | AZ | 2025 | B |
ヨアン・モンカダ# | LAA | 2025 | B |
ブランドン・ラウ* | TB | 2026※ | B- |
テイラー・ウォールズ# | TB | 2027 | B- |
カルロス・コレア | MIN | 2032※ | B- |
アレク・ボーム | PHI | 2026 | C |
オジー・アルビーズ# | ATL | 2027※ | C |
ブレンダン・ドノバン* | STL | 2027 | C- |
三塁の補強候補は実質マクマーン1択?
マンシーの故障は危惧していたほど重症ではなく、終盤には間に合う見込みです。5月辺りから復調してきた打棒も踏まえ、今後もマンシーに期待する姿勢は変わらないと思います。ただ、TDLまでに事情が変わる恐れもあるため、一応補強候補に触れておきます。
オフに噂に上ったノーラン・アレナド (STL)は年齢や契約的に選択肢へ挙げづらく、1番の目玉となり得るエウヘニオ・スアレス (AZ)は引く手数多の様相から、わざわざ同地区のライバルに売ってくれるとは思えません。これらの事情を踏まえると、三塁の補強候補はライアン・マクマーン (COL)ぐらいしか見当たらないのが実情です。ただ、サラリー負担が焦点となるマクマーンの取引はドジャース向きにも映るのですが、物足りない打力や重い契約を考えると、結局はマンシーで十分との話に帰結してしまいます。
※追記
マクマーンが早々に売れてしまったため、三塁補強の選択肢が無くなってしまいました。一応、アレク・ボーム (PHI)という名前を思い出しましたが、フィリーズが大胆な動きを見せない限り、市場には出てこないでしょう。また、ブレンダン・ドノバン (STL)に興味を持っているとの報道もありますが、かなりの対価が求められるため、実現性は厳しいと思います。
二遊間の主力候補は見当たらず
そもそもオフのFA市場での内野手が不作のため、TDLでの候補が乏しくなるのも必然といったところ。だからこそ、ベッツの内野再挑戦を容認しているのだと見ており、ベッツの遊撃守備が大幅に改善され、無理やり動く必要性が低くなったのは大きな収穫に挙がります。
今後数年の二遊間の安定化を睨むなら、オジー・アルビーズ (ATL)という大穴候補も一応あり得ますが、実現性はかなり低いと言って良いでしょう。一方、現実的な補強候補にはウィリ・カストロ (MIN)やアイザイア・カイナー=ファレファ (PIT)といったUT選手が挙がりますが、キケやロハスらUT選手を複数確保している陣容としては、わざわざ手を出す必要性は低いと思います。
まとめ
今季に限れば、マンシーやキケ、ロハスらベテランの奮起で、事なきを得て終わる展開は十分に考えられますが、来季以降の内野編成は五里霧中。オフの時から度々指摘していたフリーランドの抜擢も未だ進捗は見られず、読めない腹積もりから怖さも抱き始めています。昨夏のエドマンのようなバウンスバック候補を狙いに行ければ面白いのですが、中々そうした旨味のある話は転がっていないでしょう。
外野手
パヘスが成長を見せる一方、打線強化のために補強したコンフォートは不調に陥る一進一退の陣容に。新たな問題が起きない限り、トレード補強の可能性はコンフォートの復調次第といったところであり、他ポイントよりは明瞭な印象を受けます。
選手 | 所属 | 保有 期間 |
放出の 可能性 |
---|---|---|---|
セドリック・マリンズ* | BAL | 2025 | A |
ライアン・オハーン* | BAL | 2025 | A |
ハリソン・ベイダー | MIN | 2025 | A |
マイク・トークマン* | CWS | 2026 | A |
ルイス・ロベルトJr. | CWS | 2027※ | A |
アンドリュー・ベニンテンディ* | CWS | 2027 | A |
ヘスス・サンチェス* | MIA | 2027 | B |
トレバー・ラーナック* | MIN | 2027 | B |
スティーブン・クワン* | CLE | 2027 | C |
ジャレン・デュラン* | BOS | 2028 | C |
候補は多いが、目玉級は物足りない
上記では左打者中心のリストを組みましたが、それでもセンター、両翼ともに複数の候補が見受けられます。また、内野手とは違い放出のハードルも低いため、若手などの潜在的な候補も含めば、選択肢はかなり豊富と言えるかもしれません。
ただ、目玉候補に関しては物足りない印象を受けます。当初筆頭だったルイス・ロベルトJr. (CWS)は相変わらずの不安定さで、Wソックス側からは安売りの噂も出始めており、次点で期待していたセドリック・マリンズ (BAL)も攻守でバリューが下がってしまったのは気になるところです。外野守備に目を瞑り打撃型のライアン・オハーン (BAL)やコスパを期待してのマイク・トークマン (CWS)に、狙いを変える球団も増えそうな気配となっています。
密かに期待する大物狙い
外野手は放出のハードルが低いとの話を発展させるなら、思わぬビッグネームが市場に出てくる可能性も否定できません。流石に、今記事の執筆当初に挙げたサル・フレリック (MIL)の今夏放出は絶望的に低くなりましたが、主砲のラファエル・デバース (現SF)を放出したレッドソックスには更なる人員整理として、大物外野手の放出が噂されています。
特に、ジャレン・デュラン (BOS)の放出論はオフから騒がれており、興味を示す具体的な球団名も挙がっています。当然、ドジャースも潜在的な候補の1つだと思いますが、同時にかなりの出血が伴うことはやはり留意しておきたいです。具体的に言えば、トッププロスペクト外野手であるデポーラ or ホープのパッケージ入りは免れず、将来性と利確の2択を迫られることになるでしょう。
まとめ
他ポイントより選択肢があるように感じるため、補強に難航する可能性は低いでしょう。まずは、コンフォートの状態を見極めるところから始まり、現状は新戦力と入れ替えになる線が濃厚ではと予想しています。