プロ野球2025シーズン中のトレード候補を予想しました!
今回は12球団から1人ずつ選出しており、候補のポジションバランスも少し意識したリストアップとなっています。
※年齢は11/30時点のものです。
セ・リーグのトレード候補
横川凱 (巨人)
基本情報:先発投手・左投・25歳
横川凱はイニングイーターとして一定の安定感を示してきましたが、奪三振力に物足りなさが残り、先発ローテ定着には決め手に欠く状態が続いています。さらに、新戦力の石川達也との競争では後れを取り、又木鉄平や山田龍聖などライバルも多いため、今後も流動的な役割が続きそうです。
とは言え、若くして一定の実績を持つ投手は貴重であるため、それなりの打者とのトレードが成立する可能性も十分に考えられる存在だと見ています。
小野寺暖 (阪神)
基本情報:外野手・右投右打・27歳
阪神の外野陣は、佐藤輝明の外野起用を復活させるなど、多くの選択肢が乱立する激戦区となっており、1軍で爪痕を残せなかった20代後半の選手にとっては厳しい状況になりつつあります。
具体的には小野寺暖や島田海吏がその例であり、とりわけ小野寺には環境次第でまだ輝けると期待しているのですが、現状の外野事情を踏まえると、チャンスは限られてしまうのが実情です。であれば、トレードに出してあげるのも1つの手であり、同時に投手補強へ充ててみるのも面白い選択肢ではないでしょうか。
伊藤光 (DeNA)
基本情報:捕手・右投右打・36歳
今季のDeNAは、山本祐大と松尾汐恩によるハイクオリティな捕手コンビが注目を集める一方、一部の控え捕手が出場機会減少の煽りを受ける形となっています。
中でも伊藤光は、2軍で安定した打撃を披露していたにもかかわらず、1軍昇格が交流戦後半まで持ち越されました。ベテラン枠なら戸柱恭孝、打撃枠なら九鬼隆平と他にもライバルは多く、再度燻らせてしまう可能性も否定できません。現状の捕手事情を踏まえると、実績ある捕手を必要とする球団とのトレードは、三者にとって有益な選択肢となるかもしれません。
遠藤淳志 (広島)
基本情報:先発投手・右投・26歳
近年の広島は、ドラフト上位で投手を積極的に指名しており、若手の先発候補が充実しつつあります。その一方で、中堅投手が煽りを受ける場面も出てきており、特に遠藤淳志は不遇の立場に置かれている印象です。
遠藤が1軍での登板機会を貰えないだけでなく、2軍でも継続的な先発登板の機会を得られていない現状には層の厚さを感じ、羨望の眼差しを向ける球団も少なくないでしょう。実際、2軍での成績は安定しているため、先発投手の補強を目指す球団にとっては、有力な選択肢として関心を寄せていると予想します。
清水昇 (ヤクルト)
基本情報:中継ぎ投手・右投・29歳
清水昇は最優秀中継ぎに2度も輝いたタイトルホルダーですが、近年は不調に苦しんでいます。昨季のどん底からは脱しつつあるものの、神宮球場との相性の悪さも重なり、信頼を完全に取り戻すには至っていません。それでも、前述の実績があり、復調気配も感じているため、投手有利の環境なら再ブレイクの予感も抱けます。
ヤクルトのチーム事情を考えると、トレードによって劇的な改善が見込めるとは考えにくく、また功労者を簡単に放出する球団でないことも承知しています。しかしながら、オフの補強のみで十分とは言い切れない現状である以上、シーズン中から大胆な一手を放ってみるのも一考の余地があるのではないでしょうか。
土田龍空 (中日)
基本情報:遊撃手・右投左打・22歳
土田龍空はショートの守備で球界屈指の評価を受けているものの、打撃面に課題が残り、1軍定着に至っていない状況です。今季は井上新監督の下で好転が期待されましたが、村松開人の離脱という再度訪れた大チャンスを活かせませんでした。
辻本倫太郎や高校生ルーキーの中村奈一輝など、1軍昇格を争うメンバーの中にも守備型の二遊間選手を多く抱えているため、土田の優先順位は下がってしまっているのが実情です。京田陽太のケースのように強引なトレードは避けて欲しいと願うものの、放出に関してはもう秒読み段階に入っている印象さえ受けます。
パ・リーグのトレード候補
板東湧梧 (ソフトバンク)
基本情報:先発投手・右投・29歳
ソフトバンクのトレードは、補強というよりも選手の将来を考慮した温情的な意味合いの方が強いでしょう。また、野村大樹やリチャードとスラッガーの卵の放出が続いてきましたが、今後は先発投手に目が向く可能性もありそうです。
2軍レベルでも東浜巨や大津亮介のような実績者が控えるローテ事情を踏まえると、昨季1軍登板が無かった板東湧梧はかなり劣勢な立場に映ります。とは言え、投手が豊富なソフトバンクだからこそ、チャンスに恵まれていないだけで、環境が変われば本来の力を発揮できる可能性も十分に考えられるでしょう。他球団からは宝の山の一角として、注目される候補だと思います。
根本悠楓 (日本ハム)
基本情報:先発投手・左投・22歳
今季の日本ハムの更なる躍進を支えているのは、やはり若手投手の成長でしょう。その反面、根本悠楓や上原健太のような今までローテ争いを演じてきた投手たちは、中々チャンスを貰えない立場となっており、2軍での継続的なローテ入りすらままならない状況にあります。特に、根本は宮城大弥2世になり得ると期待していただけに、現状はもどかしいものがあります。
新庄監督が投手補強の要望を示唆したように、補強ポイントに合ったオファーがあれば積極的に応じていくでしょう。ただ、これだけ優秀な選手が揃っている戦力事情を踏まえると、ソフトバンクのような温情を含んだ放出も見られるかもしれません。
山口航輝 (ロッテ)
基本情報:外野手・右投右打・25歳
山口航輝は大砲候補として大きな期待を寄せられていましたが、絶賛伸び悩み中。そんな状況の中、ルーキー・西川史礁の加入や山本大斗の台頭により、外野の序列が大きく下がりつつあります。
ただ、リチャードの放出例からも分かるように、伸び悩む大砲候補であっても一定の需要があり、山口も関心を集める存在だと思います。ロッテ自体も長打力不足に悩んでいるチームですが、補強ポイントに沿った話があれば、応じる可能性はあるでしょう。
阿部寿樹 (楽天)
基本情報:内野手・右投右打・35歳
宗山塁らルーキーの入団に加え、新外国人打者も2人補強した訳なので、現在2軍に控える阿部寿樹や島内宏明らベテラン陣は更に厳しい立場となるかもしれません。週刊誌系での記事では度々島内がトレード候補に挙がっていましたが、個人的には阿部の方がトレードバリューを有しているように感じます。
新外国人打者の補強で支配下枠が埋まってしまった中、先発ローテにはまだ不安を残しているため、ベテラン野手を上手く活用する可能性も十分に考えられます。
野口智哉 (オリックス)
基本情報:内野手・右投左打・26歳
故障者の続出により投手の駒不足が深刻化しており、投手の更なる補強が必須の状況です。何故か岩嵜翔を金銭で獲得できましたが、基本的に投手をトレードで獲得するにはそれなりの対価が求められるため、現状としてはどの野手を動かせるかに焦点が集まります。
個人的には、肝心の打撃面が鳴りを潜めている野口智哉が気になる存在に挙がります。左打の好打者枠には新人2選手が加わり、便利屋枠にも競争相手が多いため、チーム内での立場は流動的と言えるでしょう。彼の高い潜在能力を評価してくれるとこがあれば、相応の投手を獲得する勝負手となれる可能性を感じます。
松本航 (西武)
基本情報:先発投手・右投・29歳
今季の西武がどん底から這い上がって来れた要因の1つに、若手投手の成長が挙げられますが、一方でやはり割を食う中堅投手も出てきている状況です。
中でも松本航は、時にブルペン転向を受け入れるなど、マルチな役割で貢献してきた投手ですが、今季は1軍登板がありません。谷間の先発要員や若手の壁役と、まだチーム内でも役割を見込めますが、燻らせておくのも惜しい印象を受けます。それならば、更なる打線強化のためのカードとして用いるのも、面白い一手ではないでしょうか。