【ドラゴンズ】ドラフト2021の指名選手を紹介

今回は、ドラゴンズのドラフト2021指名選手を紹介していきます!

1位 ブライト健太

上武大学、外野手、右打。

6月の大学選手権で2HRを放つなど大活躍し一躍上位候補に。走攻守どれでも期待が持てる逸材です。

分離ドラフトを除けばドラゴンズが大学生野手を1位指名したのはおそらく尾上旭(1981年)以来で、大学生外野手に限れば田尾安志(1975年)まで遡ります。貧打改善を目指すために、ドラゴンズが異例なアクションを起こしました。

万能型

1番の持ち味はやはり長打力!体を目一杯使ったフルスイングが特徴で、インコースの捌きも上手。隅田(西武1位)や桐敷(阪神3位)といった実力者から一発を放った経験があるのも頼もしいところでしょう。

また、身体能力が高く将来的にはセンターを守れる素質があるのも魅力的です。この強みもあったらこそドラゴンズが1位指名に動いたのだと思われます。

不安は実績不足だけ

唯一の不安材料は実績の乏しさ。大学選手権で活躍と紹介しましたが、ブライトが好成績を残せたのはその4年の春だけ。それ以前はレギュラーどころか試合にすらあまり出場できておらず、今秋も軽い肉離れをするなどまだまだ体が出来ていない印象を受けます。

ただ、一季だけではあるもののそのシーズンに残した成績が本当に素晴らしく、四球>三振や高い長打率など現代野球で重視されている指標を抑えている点は強調しておきたいところです。

線の細さなどを見るに即戦力としてはあまり考えない方が良いと思いますが、体さえ出来てこれば自ずと数字を残してくれるでしょう。福留以来の5ツールプレイヤーとして躍動してくれることを期待しています。

2位 鵜飼航丞

駒澤大学、外野手、右打。

上位2指名続けて大学生外野手は本当に驚きました。予想では3位辺りとの前評判だったので、指名当初は高掴みという印象を受けました。がしかし、その後の指名を見るに野手、特に右打外野手の需要が想像以上に高かったので、3位までに残っていた可能性はほぼ0でしょう。そうした評価の高騰をきちんと見極めた上での動きだとすれば、今では納得の出来る指名だったと思います。

和製スタントン

思わずヤンキースの主砲の名前を持ち出したくなるほど凄まじい飛距離を誇るスラッガーです。ライナー系の打球はそのままスタンドに突き刺さり、フライ系の打球は滞空時間の長い放物線を描くなど芯に当たった時の打球は本当に強烈な印象を残します。また、最近の試合では厳しいインコースやアウトローなど様々なコースからの一発を披露しており、楽しみな進化を見せてくれています。

2つの大きな不安材料

まず1つ目は守備。足や肩も良いモノを持っているようですが、大学ではDH起用も目立つ状況です。チーム事情などの兼ね合いもあるかもしれませんが、守備はあまり上手くないと見るべきでしょう。DH制が無いセリーグなので、一定の守備力が無いと当然スタメンでは起用しにくくなります。守備力の育成には定評のあるチームなのでプロ入り後に改善させられれば良いのですが、守備に関しては1つ不安材料となっています。

2つ目は確実性の低さBB/K(四球÷三振)がかなり悪く、特に三振率が通算で30%を超えるのはやはり大きな課題でしょう。BB/Kが低い選手がプロで大成した例はかなり少ないので、この点を懸念して上位指名はリスキーだったという声があるのも理解できます。ただ、長打を量産してくれれば問題なしというのも現代野球の風潮の1つであり、引き合いに出したスタントンも長打力で評価を上げてきた選手です。得点不足に嘆くドラゴンズにとっても長打力UPが解決策の1つになってくるのは間違いないので、長打力のある選手を積極的に集める姿勢は個人的に賛成です。

少しリスクのある指名だとは思いますが、それと同時にワクワクする指名でもあります。長打力重視の方針は間違っていないはずので、この指名が正しかったと鵜飼には証明してもらいましょう。

3位 石森大誠

火の国サラマンダーズ、投手、左投。

1,2位を野手で固めたことによりもう1つの大きな補強ポイントであった即戦力左腕の確保に関しては後手に回ってしまいましたが、3位で無事に即戦力候補のリリーフ左腕を指名できました。石森以外にはもう目ぼしい左腕が残っていなかったので、ギリギリセーフのタイミングでした。

奪三振力を武器に

最速155kmの速球と馬原孝浩氏(元ソフトバンク)直伝のフォークで三振の山を築くリリーフ左腕。独立リーグの中でも比較的新しいリーグなのでリーグ自体のレベルに少し不安を覚えますが、36試合に投げて奪三振率15点台以上は中々見ない高水準です。

ドラゴンズのブルペン陣は又吉やライデルなど一部の主力のおかげでリーグトップレベルの成績を残せていますが、左腕に限れば福以外に1軍の戦力として機能している投手がおらずリリーフ左腕の補強が急務でした。石森は制球力の改善など課題も残る投手ですが、フォークを武器にするなど既存の左腕たちとの違いを持っておりブルペン陣の強化に繋がるリリーバーだと思います。

4位 味谷大誠

花咲徳栄高校、捕手、左打。

郡司や石橋と若手捕手が揃っているチームなので捕手は補強ポイントじゃないとの意見も見られますが、個人的には異議あり。郡司はやはり守備に難があり、石橋は幾つかの故障歴を抱えています。捕手の補強が難しいのは竜党なら誰もが知っていることであり、早め早めの動きが大事。年齢的にも差を作れるタイミングなので、高校生捕手の指名はチームにとって必要な動きだったと思います。

2つの違いを作る捕手

1つ目は左打であること。ドラゴンズの捕手陣は右打に片寄っており、左打は山下1人だけといった陣容。その山下に関しても一芸枠や人数合わせの印象が強く、捕手はあくまでオプションとして考えるべきタイプでしょう。チームとしては今後の戦術の幅を広げるためにも、出来れば左打の捕手が望ましいと考えていたのだと思います。

2つ目は守備型であること。高校生捕手がすぐにプロの世界に対応できるとは考えていませんが、現時点で守備の評価が高いことに越したことはないでしょう。数年後の捕手陣で守備が安心できるのは現状石橋しかいない訳なので、石橋の負担を軽く出来る捕手として成長してくれるのを期待しています。

5位 星野真生

豊橋中央高校、遊撃手、右打。

外野より優先度は落ちますが、二遊間も1つの補強ポイントでした。今ドラフトでは外野以上に人材難で最悪指名0もあり得るポジションとなっていましたが、そこを埋める形で指名したのが何と地元枠の高校生。自分が作成した「【ドラゴンズ】ドラフト2021の指名候補と予想」でも唯一漏れていた指名選手でした。

4年間で3人目の高校生遊撃手

やはり高校野球ではショートに能力の高い野手が集まるので、ショートを集めるという方針は間違っていないでしょう。根尾や土田と同様にショートへの拘りが強そうなので、京田を含め将来的に誰がショートの座を奪うのか楽しみですね。

星野が1年目からある程度2軍でショートを守れるのであれば、根尾の外野起用や土田の1軍抜擢など他選手の様々な起用も行いやすくなるでしょう。また、星野自身も攻守のバランスの良さが評価されている選手なので、将来的には様々な起用法に応えられる選手になって欲しいですね。

6位 福元悠真

大阪商業大学、外野手、右打。

まさかの大学生外野手3人目。伊藤康も同学年なので、チーム内に同学年の右打外野手が4選手もいるというかなり極端な構成に。あまり褒められた戦略ではないと思いますが、それだけ既存の外野陣に危機感を抱いており、何とかしなければという球団の意思はまあ感じましたね。

上位2選手との違い

恵まれた体格からの力強いスイングが持ち味という点は上位2選手とも共通していますが、その割に長打が少ないのは勿体ないところ。どのシーズンでもBB/Kが優秀なのは1つ持ち味となりそうなので、そこを維持しつつ打撃の波を減らしていければ面白い打者になってくれそうな素質は感じます。

守備も鵜飼と同様にDH起用が多いようなので、あまり違いは作れず。プロに入れば指名順位関係なしに横一線とは言われますが、他選手と比べると貰えるチャンスには差が生じる可能性が高い位置付けにいると思います。プロで生きていくためには左キラーやMLBのように内外野のコーナーを守れるなど自分だけの役割を早急に作る必要があるでしょう。

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