エンゼルス2024オフの補強情報をまとめました!
前半に移籍情報、後半に補強評価の2部構成となっています。
※エンゼルスの補強ポイントについては「【エンゼルス】2024-25オフの補強ポイント」にまとめてあるので、こちらも併せて見てもらえたら嬉しいです。
移籍情報
※SP、RPは左投。
補強選手
| 選手 | 守 | 補強情報 |
|---|---|---|
| カイル・ヘンドリックス | SP | FA契約 |
| イアン・アンダーソン | SP | トレード |
| 菊池雄星 | SP | FA契約 |
| マイケル・ピーターセン | RP | ウェーバー |
| ケンリー・ジャンセン | RP | FA契約 |
| ギャレット・マクダニエルズ | RP | ルール5D |
| トラビス・ダーノー | C | FA契約 |
| チャッキー・ロビンソン | C | トレード |
| ライアン・ノダ | 1B | ウェーバー |
| ヨアン・モンカダ | 3B | FA契約 |
| ケビン・ニューマン | IF | FA契約 |
| ティム・アンダーソン | IF | マイナー契約→昇格 |
| ニッキー・ロペス | IF | FA契約 |
| ホルヘ・ソレア | OF | トレード |
| マイナー契約 | ||
| ダコタ・ハドソン | SP | マイナー契約 |
| ショーン・アンダーソン | SP | マイナー契約 |
| コナー・ブログドン | RP | マイナー契約 |
| トゥーキー・トゥーサン | RP | マイナー契約 |
| カール・エドワーズJr. | RP | マイナー契約 |
| ビクター・ゴンザレス | RP | マイナー契約 |
| セバスチャン・リベロ | C | マイナー契約 |
| カーター・キーブーム | 3B | マイナー契約 |
| J.D.デービス | 3B | マイナー契約 |
| ヨルマー・サンチェス | IF | マイナー契約 |
| スコット・キンガリー | UT | トレード |
| トラビス・ブランケンホーン | UT | マイナー契約 |
- オフに40人枠入りさせた選手
R.ジョンソン(RP)、J.ダッシュウッド (RP)、M.ルーゴ (OF) - オフにアウトライトorマイナー再契約となった選手
K.カセレス(RP)、J.キハダ(RP)、テオドシオ (OF)
退団選手
| 選手 | 守 | 退団情報 |
|---|---|---|
| カーソン・フルマー | SP | マイナー拒否 |
| グリフィン・キャニング | SP | トレード |
| パトリック・サンドバル | SP | ノンテンダーFA |
| ハンター・ストリックランド | RP | FA |
| ロアンシー・コントレラス | RP | ウェーバー |
| ホセ・マルテ | RP | マイナー拒否 |
| アンドリュー・ワンツ | RP | マイナー拒否 |
| ライアン・ミラー | RP | リリース |
| ギーヨ・ズニガ | RP | リリース |
| マット・ムーア | RP | FA |
| ケニー・ローゼンバーグ | RP | リリース |
| ホセ・スアレス | RP | トレード |
| マット・サイス | C | トレード |
| ブランドン・ドルーリー | IF | FA |
| チャールズ・ルブラン | IF | マイナー拒否 |
| マイケル・ステファニック | IF | マイナー拒否 |
| エリック・ワガマン | 3B | ノンテンダーFA |
| ケビン・ピラー | OF | FA |
| ジョーディン・アダムス | OF | ノンテンダーFA |
| ミッキー・モニアック | OF | リリース |
| ジャック・ロペス | UT | マイナー拒否 |
| マイナー | ||
| アダム・シンバー | RP | FA |
| ウィリー・カルフーン | OF | FA |
| コール・タッカー | UT | FA |
※2024シーズン中に退団した選手
エステベス (RP)、L.ガルシア (RP)、J.シスネロ (RP)、J.ハーゲット (RP)、サノー (3B)、A.ヒックス (OF)
投手補強の評価
※fWARなどの指標はFanGraphsを参照。
カイル・ヘンドリックス
ヘンドリックスと1年250万ドルで契約。
【ヘンドリックスの24年成績】
投球回 130.2、防御率 5.92、FIP 4.98
K% 15.3%、BB% 7.6%、fWAR 0.4
ヘンドリックスは技巧派として知られ、安定した制球力と優れた打球管理で長年カブスのローテを支えてきました。しかし、30歳を超えた21年辺りから防御率の悪化が見え始め、今季は一時ブルペン行きも経験するなど、精彩を欠く登板も目立つ状態です。
補強の評価
エンゼルスでは若手の負担を和らげる役割が期待されますが、MLB級のローテ投手として機能するかはやはり疑問が残ります。ただ、不調だった今季でも打球速度はMLBトップクラスの数値で抑えられていたため、復調を期待できる余地は残っていそう。年俸も250万ドルと安価で獲得できたので、ローリスクな先発候補として面白い一手だと思います。
菊池雄星
菊池雄星と3年6300万ドルの契約を結び、球団史上最高額に並ぶ大型投資を敢行。
【菊池雄星の24年成績】
投球回 175.2、防御率 4.05、FIP 3.46
K% 28%、BB% 6%、fWAR 3.5
MLBで長年燻っていた菊池は昨季ようやく本領を発揮すると、今季はTDLの目玉候補にまで躍進を遂げ、移籍先のアストロズでさらに磨かれた投球を披露。今が旬の投手として、名実ともにFA市場の有力な先発候補の1人として評価されていました。
補強の評価
今夏以降の好成績やイニングイートの再現性には若干の懸念を抱えますが、エンゼルスが手を出せる主力格としては上々の選択。菊地にとってもエンゼルスにとってもこの大きな挑戦が成就することを期待しましょう。
ケンリー・ジャンセン
ジャンセンと1年1000万ドルで契約。
【24年の投球成績】
投球回 54.2、防御率 3.29、FIP 3.00
K% 28.4%、BB% 9.2%、fWAR 1.4
通算871登板を誇るベテランはまだまだ健在。持ち味のカッターは未だ衰え知らずのメイン武器であり、守護神として変わらない投球を披露し続けています。また、若手が多いブルペン陣にとっては、メンターとしても打って付けの存在と言えるでしょう。
補強の評価
唯一手付かずとなっており、不満も覚え始めていたブルペン陣に待望の補強。ジャンセン獲得に関しては人選、契約規模ともに文句なしの動きだと評価したいです。
野手補強の評価
ホルヘ・ソレア
ブレーブスからソレアをトレードで獲得。対価はノンテンダーFAが確実だったキャニングのみと実質無償で済んだ代わりに、ソレアの残り2年3200万ドルをそのまま引き受けた形となっています。
【ソレアの24年成績】
打席 574、打率 .241、HR 21本
OPS .780、wRC+ 119、fWAR 1.1
ソレアは19年に48HRを記録したこともあるスラッガーですが、ムラが激しい故に満足のいく成績を残せたシーズンの方が少ない打者。ただ、ここ2年はK% 24%台、BB% 11%台を保てており、アプローチ面は落ち着いている状態に。持ち味のパワー面は変わらず健在のため、打撃面での貢献はある程度期待できると思います。
補強の評価
残り2年3200万ドルは正直割高感も否めませんが、大谷が抜けた穴を埋めようとしなかった昨オフと比べると、雲泥の差を感じる動きに。打線強化は必須だったので、悪くはない賭けだと思います。
トラビス・ダーノー
ダーノーと2年1200万ドルで契約。
【ダーノーの24年成績】
打席 341、打率 .238、HR 15本
OPS .739、wRC+ 103、fWAR 1.8
ダーノーはベテランならではのメンター面が評価される一方、打撃の方も今季は15HR、wRC+ 103を記録するなど、まだ錆び付いていない状態。第2捕手候補としては真っ先に名前が挙がるFA捕手の1人でした。
補強の評価
そこまで優先順位の高い補強ポイントでは無かったので、意外な動きにも感じましたが、守備面で伸び悩んでいるオホッピーの教育係としては正に打って付けの存在。第2捕手にダーノーが控えるという戦力面以上に、大きなリターンが期待できるかもしれません。
ケビン・ニューマン
ニューマンと1年275万ドルで契約。
【ニューマンの24年成績】
打席 311、打率 .278、HR 3本
OPS .686、wRC+ 89、fWAR 1.4
ニューマンは攻守に物足りなさを感じる遊撃手との評価に留まっていましたが、今季はDバックスで内野のバックアップとして機能。堅実な守備を久々に発揮できたシーズンとなりました。
補強の評価
エンゼルスとしてはようやくSSのバックアップを手に入れた形であり、ネトの右肩手術が公表された直後だったので、尚更好印象な動きでした。打力は依然物足りない選手ですが、そもそもネトとレンヒーフォ以外はMLB未満の二遊間選手しかいない状況だったので、ニューマンの補強は間違いなく的確な一手だと思います。
ヨアン・モンカダ
モンカダと1年500万ドルで契約。
【モンカダの23年成績】
打席 357、打率 .260、HR 11本
OPS .730、wRC+ 98、fWAR 1.1
【〃の24年成績】
打席 45、打率 .275、HR 0本
OPS .756、wRC+ 117、fWAR 0.3
昨季は内転筋の故障で、シーズンの大半を棒に振ってしまった三塁手。そもそも22年を契機に不調の一途を辿っており、一時は日本行きも噂されるほど評価が下落しています。そのため、確実な要素を見出す方が難しい状態ですが、僅か45打席ながら昨季の打撃は多少上向きの気配も感じるものであったため、併用要員を任せられるぐらいのバウンスバックは期待してみたいです。
補強の評価
大物外野手を狙っていたようですが、そちらは上手く行かなかったため、方針を転換した形に。外野補強時には人員整理も伴う必要があっただけに、こちらの補強の方が戦力整備へのスムーズさは感じます。また、モンカダの復調次第では、いよいよレンドン外しを本格的に考える時が来るかもしれません。
