【エンゼルス】2023年オフの補強情報

エンゼルス2023オフの移籍情報補強ポイントをまとめました!

エンゼルスの移籍情報【2023-24】

  • SPRPは左投
  • 球団略称末尾の「m」はマイナーを表現
  • 選手末尾の「*」は23季中の加入を表現

新加入選手

LAA 新加入
選手 守備 前所属
ザック・プリーサック SP CLEm
ロバート・スティーブンソン RP TB
ルイス・ガルシア RP SD
アダム・シンバー RP TOR
ホセ・シスネロ RP DET
ギジェルモ・スニガ RP STL (trade)
マット・ムーア RP MIA
ミゲル・サノー 1B 無所属
アーロン・ヒックス OF BAL
マイナー契約
ハンス・クラウス SP PHIm
ホセ・マルテ RP 再契約
タイロン・ゲレーロ RP MEX
カーソン・フルマー RP 再契約
ハンター・ストリックランド RP CINm
アンヘル・フェリペ RP OAK
アダム・コラレック RP ATLm
D.J.スネルテン RP NYYm
アミール・ギャレット RP SFm
チャド・ウォーラック C 再契約
ケイレブ・ハミルトン C BOSm
エバン・ホワイト 1B ATLm (trade)
ハンター・ドージャー 3B KC
エイーレ・アドリアンサ IF ATL
チャールズ・ルブラン IF MIAm
ウィリー・カルフーン OF NYY
ジェイク・マリスニック OF LAD
ジェイソン・マーティン OF KBO

退団選手

LAA 退団
選手 守備 退団情報
大谷翔平 TWP FA
クリス・ロドリゲス SP AZ (waiver)
ジョナサン・ディアス SP マイナー拒否
ハイメ・バリア RP マイナー拒否
オースティン・ウォーレン RP リリース
アーロン・ループ RP 球団OP破棄
コルトン・イングラム RP DET (waiver)
マックス・スタッシ C ATL (trade)
ジオ・ウルシェラ IF FA
デビッド・フレッチャー IF ATL (trade)
エドゥアルド・エスコバー* IF 球団OP破棄
C.J.クロン* 1B FA
ジャレッド・ウォルシュ 1B マイナー拒否
マイク・ムスタカス* 3B FA
ランドル・グリチック* OF FA
ブレット・フィリップス OF マイナー拒否
トレイ・キャベッジ OF HOU (trade)
マイナー
レイエス・モロンタ RP FA
ヘラルド・レイエス RP FA
クリス・オーキー C FA
ケビン・パドロ 3B FA
23季中の主な退団選手
  • ルーカス・ジオリト* (SP)
  • レイナルド・ロペス* (RP)
  • ドミニク・レオン* (RP)
  • クリス・デベンスキー (RP)
  • ジェイコブ・ウェブ (RP)
  • ライアン・テペラ (RP)
  • マット・ムーア (RP)
  • アンドリュー・ベラスケス (SS)
  • ハンター・レンフロー (RF)

補強ポイント&ToDoリスト

エース格の先発投手

LAA 先発陣
確定
サンドバル デトマーズ T.アンダーソン
次候補
シルセス キャニング J.スアレス
谷間
ローゼンバーグ ダニエル

大谷抜きの先発ローテを考えた場合、無理やり枚数を揃えることは一応可能ですが、クオリティ面では不安が募る状況。昨オフ補強のアンダーソンは期待を大きく裏切り、サンドバル&デトマーズは足踏みと、確定と言える3枚ですら、懸念点を挙げれば限りがない状態となっています。

度重なる故障から復活したキャニングや後半に好投を見せたシルセス、この2先発はローテの明るい材料になり得ると思いますが、ともに柱を期待するまでは厳しいとの評価に。やはりエース格の先発が大きな補強ポイントとなってくるでしょう。

たとえ大谷と再契約できたとしても、最低1年は新たなエースが必須ですし、退団となった場合は、今後数年の軸を早急に連れてくる必要が。どちらにせよ、ここにしっかり投資を行わなければ、如何なる話も始まらないと思います。

※追記
まずはプリーサックを補強も、近年は不調に苦しんでいた投手なので、あくまでデプス強化に過ぎない動きでしょう。別に動いているであろう本命の成果が待たれます。

ブルペン陣の強化

  • 守護神: エステベス
  • 方程式候補: ジョイス, ソリアーノ
  • デプス要員: ワンツ, ハーゲット
  • 故障組: キハダ

先発陣とは異なり、質だけでなく量もかなり厳しい陣容に。確定と言えるのは守護神のエステベス、セットアッパー候補のジョイスソリアーノぐらいで、長年の課題である質以前に、量の方も深刻な問題となっています。

現状は昨オフより悪化している印象さえ受けますが、シーズン中には近年の中でも一番安定した時期があった点は見逃せません。その理由としては、マイナー招待から昇格したデベンスキーウェブといった中堅投手が前評判を大きく上回るパフォーマンスを見せ、コスパの良いリリーバーとして機能したのが大きかったと思います。ただ、それも長くは続かず一過性に終わったことが、今のエンゼルスの大きな課題かもしれません。

秋まで戦えるブルペン陣を作るためには、エステベスのようにそれなりの投資でハイクラスなリリーバーを連れてくるのは当然として、デベンスキーらのようにコスパの良い投手を作っていく必要もあります。コンテンダーの中にはコストが低い投手だけでブルペンを整備できているチームもあるので、そういった部分を模倣しなければ、投手力の差も縮まってこないでしょう。

※追記
ガルシアシンバーシスネロの獲得で枚数強化を図った一方、メイン級にはスティーブンソンムーアの獲得に成功。後者2投手の契約が少し高めなのは評価に困る要素となっていますが、ブルペン事情を踏まえると、避けられない投資だったと見るべきでしょう。

スラッガーの補強

LAA 2023年のwRC+ランキング(100打席以上)
順位 打者 HR wRC+
1位 大谷翔平 (DH) 44 180
2位 トラウト (CF) 18 134
3位 ドルーリー (IF) 26 114
4位 レンヒーフォ (UT) 16 114
5位 モニアック (OF) 14 114
6位 オホッピー (C) 14 113
7位 シャヌエル (1B) 1 112
8位 ウォード (OF) 14 107
9位 レンフロー (RF) 19 99
10位 レンドン (3B) 2 95

wRC+ランキングを見れば、大谷の存在が1つ抜けていたなと改めて感じます。一方、若手の健闘も目立っており、モニアックオホッピーシャヌエルと新星が頼もしい打撃を見せてくれたのは23シーズンの大きな収穫でしょう。また、ポジションで見れば、センターラインを担える複数の打者が打撃面でプラスを作れているのは、好材料と考えても良いと思います。

大谷が退団となれば当然破壊力の低下は免れないでしょうが、トラウトの復活や上記の若手+アデルのステップアップに加え、新たなスラッガーが合わされば、戦力ダウンを最小限に抑えられる可能性も見えてくるでしょうか。DHや三塁のテコ入れを図り、レンドンの稼働を当てにしない状況が作れれば、面白い打線が組めるのではと一応の期待は持てます。

もちろん、大谷残留が1番の補強です。ただ、投手陣の窮状と比べると、明るい材料も目立つので、悲壮感はそれほど抱く必要もない打撃陣かなと見ています。

※追記
大谷の退団が決定。今後は新たな強打者の補強に動くと思いますが、DH専orポジションプレイヤーのどちらを狙うのかにも注目が集まりそうです。

かつての主力打者たちの去就

今オフは大谷の去就が話題をさらっていますが、大谷と長年苦楽を共にしてきた戦友たちの今後も注目して欲しいポイントです。前述では若手陣の打撃が頼もしかったと評しましたが、その反面、かつての主力打者たちの中には控えどころか40人枠を外れるまでに低迷した選手も。簡単に退団とは行かない複雑な事情も有しているので、3選手ほどピックアップし解説したいと思います。

ジャレッド・ウォルシュ (1B)

21年には29HRを記録したものの、その翌年からは不振が続き、23年は一時40人枠から外されたことも。最終盤に再びメジャーでのチャンスを得ましたが、不発に終わったため、チームの構想からは外れていると思います。

去就の行方は?
ウォルシュに関しては来季の契約を提示するかしないかの単純な問題となっており、本当に構想から外れているのなら、ノンテンダーFAで退団となるでしょうか。

※追記
エンゼルスはテンダー期限を待たず、ウォルシュのマイナー降格(=40人枠外)を決断。一方のウォルシュはそれを拒否しFAとなりました。

デビッド・フレッチャー (2B/SS)

二遊間を守れるコンタクトヒッターとして躍動も、出塁率&長打率がともに低いため、打撃面でマイナスに。23年にはネトの早期抜擢を決断したため、一時40人枠外となっていました。その後、最終盤のチャンスではアピールに成功しており、二遊間のバックアップも手薄なので、今後の戦力となる可能性は一応有しています。ただ、残り契約 2年1400万ドル分の価値があるかと言われると、疑問が残ります。

去就の行方は?

  • まずは、エンゼルス側がフレッチャーのキープ or マイナー降格(=40人枠外)を選択
  • 次にエンゼルスがマイナー降格を選択した場合、フレッチャー側がマイナー残留 or 退団を選択

※フレッチャーのサービスタイム(MLB登録期間)がまだ5年未満のため、フレッチャー側がマイナー降格を拒否し退団を選択した場合、残り契約は白紙となってしまいます。一方、マイナー残留を選択した場合は飼い殺しの危険性も。

フレッチャーの去就問題には、上記の2つのターニングポイントを内包している形となっています。

実際に、23シーズン中ではエンゼルス側がフレッチャーのマイナー降格を選択し、フレッチャー側はマイナー残留を選択しました。ただ、エンゼルス側としては特にデメリットが無いので、オフも同様の選択を下す可能性が高いでしょう。よって、問題はフレッチャーがどちらを決断するのか。これは当事者にしか分からない事情も多いので、予想は困難なところ。今後の動向を見守りたいと思います。

マックス・スタッシ (C)

ここ数年正捕手を務めてきましたが、22年の不調とオホッピーの加入により、今後は第2捕手となる見込みでした。しかし、23年は開幕前に故障し、また同時に家族の健康問題も抱えていたため、シーズン全休となってしまいました。

去就の行方は?
仮にスタッシが復帰できたとしても、26人枠に3捕手も抱える形となるため、スタッシ or サイスのどちらかを切る必要が発生するのは無視できない点。スタッシの残り契約 750万ドルを無駄にするのか、それともスタッシの復活に期待するのか。スタッシに関しても幾つかの困難な決断が必要となるかもしれません。

※追記
ブレーブスへのトレードという予想外の手段で、フレッチャー&スタッシの退団が決定。代わりに新たな不良債権としてホワイトを受け取りましたが、トータルでは若干のペイロールの削減となり、サラリーダンプは一応の成功と言えるでしょう。

控え野手陣の強化

LAA デプスチャート
守備 主力 控え
C オホッピー サイス
1B シャヌエル サイス
2B ドルーリー レンヒーフォ
3B レンヒーフォ レンドン
SS ネト パリス
LF ウォード アデル
CF トラウト アデル
RF モニアック アデル
DH レンドン トラウト

捕手陣

2人以上の捕手を有しているので、メジャーレベルの動きは必要なし。ただ、オホッピーの稼働にはまだ懸念が残っているので、ウォーラックのようなベテラン捕手をマイナーで確保しておくと安心です。

内野陣

ネトシャヌエルの稼働率はまだ未知数ですし、どうせレンドンはほとんど機能しないので、メジャーレベルの補強が必須。レンヒーフォのUT性を活かしたいので、理想としては二遊間のバックアップとコーナーの火力アップをそれぞれ補強できればといったところでしょうか。

ただ、投手補強に投資を集中させる必要があるので、フレッチャーステファニックなどの既存戦力で1枠埋めるとの選択肢も。その場合にはウルシェラのようなマルチタスクを担える選手を補強すべきだと思います。

外野陣

アデルのマイナーオプションも切れたので、いよいよトラウト・ウォード・モニアック・アデルの4人体制(+UTのレンヒーフォ)となるでしょうか。ただ、4外野手とも23年はIL入りを経験するなど、稼働性に懸念を抱く部分もあるので、フィリップスのような存在をマイナーで確保しておきたいところです。

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