大谷翔平選手の移籍先を予想しました!
※今記事は右肘負傷前に書いた記事です。靭帯損傷により当然話も大きく変わってくるので、更なる詳細が判明次第、記述を更新して行く予定です。
大谷翔平の希望条件を予想
まずは大谷選手の希望条件を考えてみました。
金銭面
多くの球団が脱落するのは、やはりこのポイントとなるでしょう。天文学的数字が必要という論調も多く飛び交っており、契約総額は最低でも5億ドルからのスタートとも。歴史的な金額になるのは間違いなしという情勢であり、そのような大金が出せる球団はMLBと言えど限られています。
一時はジャパンマネーを計算に入れれば、手が届くようになる球団も増えるのではと見ていましたが、ここまで価値が上がってしまうと、まずは純粋な資金力を有していなければ厳しいでしょう。
一方、選手会などからは年俸や契約総額などの天井値を一気に上げてくれと、大きな期待が。大谷選手個人としては金銭面に拘りを持っていないかもしれませんが、この話はもう個人の問題ではなく、MLB全体も納得させる必要がある話へと飛躍を見せているように感じます。
チームの強さ
もし、エンゼルスを退団した場合には、やはり勝てるチームに行きたいというのが大きな要因となるでしょう。WBCの経験を経て勝利への渇望が増した今、プレーオフ進出が厳しいチームでプレイし続けるのは苦しいと思います。
一方、勝てるチームと言っても、常勝チームと再建期明けチームの2通りがあるのは注目しておいて欲しいポイントです。
選べる立場にあるので、おそらく常勝チームを希望するのかなとは予想します。しかし、再建期明けチームの方が金銭面に柔軟性を持っている場合も多いため、そうした側面などから共感を得る可能性も否定できません。
立地
MLB挑戦時に候補に残した7球団のうち6球団が西地区のチームであったことから、以前は西を希望していたことは確かでしょう。ただ、アメリカでの生活にも慣れてきたと言われているため、生活面で東や西に拘る必要はもうないのかなとも見ています。
一方、個人的に注目したいのがブランド戦略からの視点です。
プレーオフで躍動する姿を見せれば、日本国内でのブランド価値は更なる向上を見せるでしょう。そして、その所属が人気チームであった場合には、日本だけでなく米国内での価値の向上も期待できます。
球団との交渉役を任せられており、スポンサー関連の契約にも携わっている代理人のネズ・バレロ氏らが、アメリカでのブランド戦略も重視するのであれば、人気チームが多い東の方に焦点を置く可能性もあるかもしれません。
移籍候補の紹介
続いて、本題の移籍先候補の紹介に入っていきます。
各球団には簡単なデータを記載しているので、その補足をあらかじめ以下にまとめておきました。
- 年俸総額はFanGraphsのRosterResource – Team Payrollから引用しており、夏のトレード市場が終わった時点での数字となっています。
- 23年の贅沢税は$233M、$253M、$273M、$293Mの4段階。
- プレーオフはワイルドカード(WC)→地区シリーズ(DS)→リーグ優勝決定シリーズ(CS)→ワールドシリーズ(WS)の順。
本命
自分が考える本命候補は2球団です。
ドジャース
- 23年の年俸総額
年俸総額: $236M、贅沢税対象の〃: $253M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: CS敗退、22年: DS敗退
金銭、強さ、人気、3つの要素を完璧に兼ね備えたチーム。また、大型補強一辺倒ではなく、ブルペンの整備や若手の発掘などでは、コスパに優れた動きで成果を残しているのも大きな強みです。
大型契約が大きな足枷とならない地盤があり、常に勝利を追い求められる環境というのは、やはり魅力的に感じられると思います。
逆に、ドジャースとしてはカーショー&ウリアスがFA、ビューラー&メイが手術明けと、主力先発陣に不安を抱えている状況。そのため、ハイクオリティな先発投手の獲得がオフの最優先事項となっており、大谷は正に理想的な補強候補となっています。
メッツ
- 23年の年俸総額
年俸総額: $346M、贅沢税対象の〃: $359M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: WC敗退
贅沢税を気にしない金満ぶりで、近年の移籍市場において圧倒的な存在感を放つチーム。また、補強以外にも若手の育成に力を入れたり、長期契約は必要最小限に抑えたりなど、将来性や柔軟性をしっかりと確保している点も見逃せません。
ただ、現状の成績が芳しくないため、チーム強化の本番を25年以降に見据えるなど、計画の後退を考え始めているのは気になるところです。
天文学的な金額を容易に支払えるチームですし、過去にはコーエンオーナーも大谷獲得に興味津々と報道されていたので、自分としてはまだ有力候補の1つと見ています。しかし、計画の見直し如何によっては、大谷獲得に積極的に乗り出さない可能性も出てきました。
対抗馬
次に、補強資金さえ出せれば、本命の対抗馬になれるチームを紹介。
エンゼルス
- 23年の年俸総額
年俸総額: $221M、贅沢税対象の〃: $235M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: 出場できず
二刀流選手として大成できたのは、エンゼルスのおかげですし、間違いなく愛着はあるはずです。しかし、在籍中に一度もプレーオフに進めていないという事実は、何よりも重くのしかかります。
また、大勝負すべき今季ですら、贅沢税ラインを越えるのに悩み続けたチームが、トラウトとレンドン、そして大谷の3つの大型契約を有しながら、戦力を整えられるビジョンが全く浮かびません。投手陣の整備や若手の育成環境でも上位勢との差がまだある現状なので、ここで袂を分かつのがお互いのためではないでしょうか。
情に訴えるしか交渉材料を持っていないのが現状です。プレーオフに進出し勝てるチームだと証明するだけでなく、今後は更なる投資も惜しまないとアピール出来なければ、大谷が残留を選択する可能性はほとんどないと思います。
ジャイアンツ
- 23年の年俸総額
年俸総額: $196M、贅沢税対象の〃: $217M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: DS敗退、22年: 出場できず
ポージーの引退以降、新たなスター選手を追い求めているチーム。(ちなみに、昨オフはジャッジやコレアの獲得を試みたものの、色々とあり失敗しました。)そして、宿敵・ドジャースへの加入は絶対に阻止したいという思惑もあるでしょう。
チーム成績はあまり安定していませんが、投打ともに枝葉の部分の補強は比較的上手く行っている印象。なので、後は根幹の部分、特に野手の主軸を一つ固めることが出来れば、一気に安定した強豪球団へと変貌する可能性も秘めています。
贅沢税を大幅に超過する覚悟があるならば、3球団目の本命に挙げても良いチームだと思います。
また、2年連続で1巡目に二刀流選手を指名しているのも、大谷獲得への布石となるかもしれません。
マリナーズ
- 23年の年俸総額
年俸総額: $153M、贅沢税対象の〃: $196M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: DS敗退
再建期から完全に勝負期へと移行したチームですが、まだ上位勢に後れを取っている状況。打線に課題が残っている事情を踏まえると、やはりハイクオリティなスラッガーの獲得が必要不可欠だと思います。
近年のトレード中心の打線強化ではあまり成果を挙げられておらず、そろそろFA補強も考えるべきタイミング。より多くのリターンを狙うなら、打者・大谷はピンポイントな候補だと思います。
逆に、先発ローテは若手が好投を見せているので、大きな補強は必要ない状況。ただ、一部の先発をトレードの駒にして、更なる打線強化を図るといった動きも可能なはずなので、投手・大谷の加入も戦力強化に繋げられると思います。
オールスターでの盛り上がりなどを見ても、相思相愛になり得るチームなので、ジャイアンツと同様にお金さえ出せるのであれば、面白い候補となるでしょう。
レンジャーズ
- 23年の年俸総額
年俸総額: $214M、贅沢税対象の〃: $237M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: 出場できず
21年オフのシーガー&セミエンの二遊間補強や昨オフのデグロム、イバルディら先発ローテ補強、そして今夏のシャーザー獲得と、ここ数年大型補強を連発しているチーム。
しかし、年俸総額は贅沢税ラインを僅かにしか上回っていないので、新たな大物獲得もまだ可能ではないかと見ています。
先発ローテの穴埋めと打線のグレードUPの両取りが狙える大谷を獲得できれば、残る補強ポイントはブルペンの整備ぐらいとなるため、他の補強資金はそこまで必要ない状況に。よって、大谷獲得の資金さえ捻出できれば、十分可能性のあるチームだと思います。
デクロムの体調や若手野手陣の今後の年俸などが懸念材料となってくるため、必ずしも大谷獲得に動けるとは言い切れません。しかし、シーズン終盤やプレーオフの戦いでまだ戦力が足りないと判断した場合には、獲得に乗り出す可能性もあるでしょう。
ブレーブス
- 23年の年俸総額
年俸総額: $204M、贅沢税対象の〃: $245M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: WS制覇、22年: DS敗退
個人的に今1番強いと思うチームであり、また多くの主力と長期契約を結んでいることから、今後数年の戦力保持がすでに確定しているという大きな強みも魅力です。
盤石なチーム事情を考えると、大物補強を狙う必要性は薄いのですが、ともに捕手同士だったマーフィー⇔コントレラスのトレードのように、アップグレードを今後も積極的に狙ってくる可能性はあるでしょう。
現に、先発ローテは枚数こそ有しているものの、故障に悩まされている投手や若手も多いため、計算できる先発の獲得は補強ポイントの1つとなっています。
安易な考え方ではありますが、先発右腕のモートン(24年は$20Mの球団オプション)とDHのオスーナ(24年の年俸は$18M)、この2選手の役割を大谷1人で担うと計算すれば、プラス$10~15Mの増資で大谷獲得も可能となるのではないでしょうか。
(ただし、オスーナを放出する場合には、一部年俸の負担や有望株の放出が必須なので、もう少し必要なコストは増えると見るべきかもしれません。)
大穴
最後に、実現性は低いものの、よく噂されているチームや個人的に少し面白いと感じているチームなどを紹介。
ヤンキース
- 23年の年俸総額
年俸総額: $274M、贅沢税対象の〃: $294M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: WC敗退、22年: CS敗退
悪の帝国の名残か、獲得候補によく名前が挙がりますが、年俸総額や選手層に柔軟性を欠いている現状を踏まえると、個人的にはかなり厳しいと見ています。
近年のヤンキースは健全経営を目指しているため、贅沢税ラインをかなり意識した動きも目立つ状況。昨オフこそジャッジの再契約とロドンの補強、2つの大きな契約を結びましたが、贅沢税の第4段階を超えるのには慎重な姿勢を見せており、次のオフでも大物獲得とはすんなりと行かないでしょう。
一方、選手層の問題ではDHを担っているスタントンの存在がネックに。一応外野守備に就くことも可能ですが、故障の多さを考えると、常時外野起用はかなりのリスクが伴います。今更スタントンのサラリーダンプを図るのも現実的ではなく、またジャッジも時折DH起用を考えたいことから、スタントン&ジャッジと大谷の共存はやはり無理難題でしょう。
確かに、大谷とジャッジの共演が実現すれば、MLBの人気回復にも繋がり得る大きな目玉となること間違いなしですが、現実問題としてその実現性は極めて低いと言わざるを得ません。
パドレス
- 23年の年俸総額
年俸総額: $255M、贅沢税対象の〃: $280M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: CS敗退
資金力に優れている訳ではないのですが、契約年数を長めにするなどの工夫された動きで、大型戦力を保持しているチーム。昨オフのジャッジや今夏のバーランダーなど、更なる大物獲得に意欲を見せており、大谷獲得にも乗り出すのではと言われています。
ただ、流石に資金の限界も迫ってきているはずであり、今季のチーム成績が予想を裏切る低調を見せているのも不安要素に。30代選手との長期契約が多く、数年後は身動きが取れなくなる危険性を孕んでいるため、長期間の戦力保持にも疑問が残る状況です。
長期契約を結ぶには中々厳しい相手となっており、単年を含む短期契約でなら少しだけ可能性が出てくるのかなと見ています。
レッドソックス
- 23年の年俸総額
年俸総額: $198M、贅沢税対象の〃: $223M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: CS敗退、22年: 出場できず
補強のギアを上げるのであれば、資金にも余裕があるので、十分有力候補になれるチームではあります。ただ、問題は戦力面、特に投手陣の脆弱性です。
現状の先発ローテを考えると、大谷だけの補強では心許ない状況なので、追加の先発補強が必須。また、ブルペン陣の整備やセンターラインの強化など、ローテ以外にも補強ポイントが多い状況なので、大物獲得よりも適材適所な補強の方がチームの現状にマッチすると思います。
チームの基盤が固まっていない点を踏まえると、双方ともミスマッチとなる危険性を孕んでいるので、余程の大補強を考えていない限り、可能性の低いチームでしょうか。
カブス
- 23年の年俸総額
年俸総額: $189M、贅沢税対象の〃: $227M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: 出場できず
両リーグの中地区で唯一可能性が残っているであろうチーム。また、MLB挑戦時には西地区の球団以外で唯一候補に残っていたため、今回も有力候補に挙がる可能性は一応あるでしょう。
カブスとしては、混迷を極めそうなNLCを勝ち抜くために、起爆剤が欲しいところ。先発陣の強化が大きな課題であり、打線もまだ安泰な陣容とは言えないので、大谷は補強ポイントにピッタリな候補ではあると思います。
ただ、勝利へのギアを上げた今季が波のある成績となっているなど、安定した戦いが出来ていないため、チームとして決め手に欠く印象を受けます。
大谷側が今のカブスに移籍するメリットを見出すのは中々難しい状況ですし、カブスとしても超大型案件に手を出すには時期尚早なタイミングに思えるので、今回もご縁がないのかなと見ています。
オリオールズ
- 23年の年俸総額
年俸総額: $65M、贅沢税対象の〃:$86M - 過去2シーズンのプレーオフ成績
21年: 出場できず、22年: 出場できず
再建期明けの代表として注目したいチーム。
まだ大型契約には一切手を付けておらず、かつては今の倍以上の年俸総額を築けていたため、補強資金の空きはかなり有していると見て良いでしょう。
また、最重要な補強ポイントは先発投手であり、若手野手が多い編成なので、DHが埋まっても問題なし。補強にいよいよ本腰を入れるのであれば、大谷をトップターゲットに据えてもおかしくはないチーム事情だと思います。
ただ、夏のトレード市場でも補強に慎重な動きを見せていたのは気になるところ。一部若手との契約延長を優先する可能性もありそうなので、補強に全力を挙げるタイミングが中々読みづらいチームとなっています。
終わりに
セオリーで考えるのであれば、ドジャースが軸となり、後は大型投資や贅沢税ラインの超過を決断できた数球団が競争に加わるのかなと見ています。
しかし、実際のところは、大谷選手が何を重視して移籍先を選ぶのか読めない部分が多いです。今記事では基本的に長期契約を結ぶ前提で話を進めてきましたが、敢えて短期の契約を選択した場合には、全く予想していなかったチームに移籍する可能性も否定できません。
シーズン終盤戦やプレーオフの成績次第でまだまだ状況も変わってくると思うので、もう少し様子見が必要となりそうです。
大谷選手の1ファンとしては、とりあえず無事にシーズンを乗り切ってくれることを今は願っています。
23シーズン中の移籍情報 | ||
---|---|---|
移籍情報 | トレード一覧 | トレード噂 |
23-24オフの移籍情報 | ||
大谷の移籍先? | FAリスト | |
エンゼルス情報 | ||
選手紹介 | 契約情報 |