【プロ野球】ドラフト2022 指名結果と評価

ドラフト2022の指名結果評価をまとめました!

  • 投手は左投を表しています。
  • S=95点、A=90点、B=85点、C=80点ぐらいのイメージで採点しました。

日本ハムファイターズ

日本ハムのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 矢澤宏太 投手 日本体育大
2位 金村尚真 投手 富士大
3位 加藤豪将 内野 メッツ3A
4位 安西叶翔 投手 常葉大菊川
5位 奈良間大己 遊撃 立正大
6位 宮内春輝 投手 日本製紙石巻
育成ドラフト
1位 藤田大清 外野 花咲徳栄
2位 中山晶量 投手 独立L徳島
3位 山口アタル 外野 テキサス大タイラー校
4位 山本晃大 投手 独立L信濃

ドラフト指名の評価

評価:B
新庄監督希望通りの即戦力路線

二刀流・矢澤の一本釣りに成功し、1番最初に指名できる2位指名ではフロア型の先発投手・金村を獲得と上位は順調に展開。ただ、加藤の3位はやはり疑問です。指名自体には賛成なのですが、他に狙っているところも実際には無さそうだったので、5位辺りで行く強かさも見せて欲しかったなと思います。

また、下位でも奈良間宮内と即戦力路線で行きましたが、少し小粒な印象も。中途半端な即戦力路線を敷くぐらいなら、いつも通りのミーハー指名で終わらせた方が良かったのではないでしょうか。

中日ドラゴンズ

中日のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 仲地礼亜 投手 沖縄大
2位 村松開人 二塁 明治大
3位 森山暁生 投手 阿南光
4位 山浅龍之介 捕手 聖光学院
5位 濱将乃介 UT 独立L福井
6位 田中幹也 遊撃 亜細亜大
7位 福永裕基 二塁 日本新薬
育成ドラフト
1位 松山晋也 投手 八戸学院大
2位 野中天翔 投手 明桜
3位 樋口正修 内野 独立L埼玉

ドラフト指名の評価

評価:B
2年連続の偏重ドラフト

昨年は外野手を集めたのに対し、今年は内野手中心と2年連続で極端なドラフトを実行。ただ、トータルで見ると大社投手が少ない点以外は意外とバランスも取れています。また、スラッガーがいないとの指摘も多いですが、チーム事情的に上位は大社投手 (仲地)と二塁のレギュラー候補 (村松)を確保しなければならなかったので、3位に残っていないなら致し方なし。この点に関しては、やはり外国人を連れてくるべきでしょう。

自分も偏重という表現を用いましたが、細かく見ていくと村松は万能型、はアスリート型、田中幹は走守特化型、福永は強打型と選手タイプはバラバラです。また、将来性や育成で剛腕・松山も確保しており、最低限のバランスは取れている指名だと思います。

ロッテマリーンズ

ロッテのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
× 荘司康誠 投手 立教大
1位 菊地吏玖 投手 専修大
2位 友杉篤輝 遊撃 天理大
3位 田中晴也 投手 日本文理
4位 高野脩汰 投手 日本通運
5位 金田優太 遊撃 浦和学院
育成ドラフト
1位 吉川悠斗 投手 浦和麗明
2位 白浜快起 投手 飯塚
3位 勝又琉偉 遊撃 富士宮東
4位 黒川凱星 内野 学法石川

ドラフト指名の評価

評価:B
全体的に手堅い指名

最初の入札で荘司を指名したようにシーリング路線で行くのかなと見ていましたが、要所要所で手堅い選手を選び続けた印象。1位の菊地や即戦力左腕・高野で投手陣に厚みをもたらした一方、友杉で遊撃手の補充にも成功しました。ただ、友杉に関しては既存の遊撃手との違いを作れるのか少し不安も覚えます。

また、田中晴金田といった投打の有望株を確保できたのも手堅いところ。ただ、ロッテが今季上位のチームなら素晴らしかったという評価で終われるのですが、下位に低迷した事情を考えるともう少しロマンや爆発力を狙ってみても良かったのではとも思います。まあ、その点は新外国人に期待といったところでしょうか。

広島カープ

広島のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 斉藤優汰 投手 苫小牧中央
2位 内田湘大 一塁 利根商
3位 益田武尚 投手 東京ガス
4位 清水叶人 捕手 健大高崎
5位 河野佳 投手 大阪ガス
6位 長谷部銀次 投手 トヨタ自動車
7位 久保修 外野 大阪観光大
育成ドラフト
1位 名原典彦 外野 青森大
2位 中村貴浩 外野 九州産業大
3位 辻大雅 投手 二松学舎大付

ドラフト指名の評価

評価:C
即戦力より将来性を優先

今年はドラ1不足の事情もあり、あまり1位の人選に文句を付けるべきではないのですが、カープの高校生投手という選択はやはり疑問です。確かに斉藤優は伸び代が豊富で楽しみな素材ではありますが、高校生投手の育成が上手く回っていないカープで育て上げられるか不安も感じます。また、3位以降で益田河野らを指名したように即戦力投手が必要と考えていたなら、素直に1位で高質な大社投手を狙うべきだったと自分は思います。

内藤より内田を選択するなど流石カープという指名もありましたが、全体的に年齢のバランスを意識し過ぎな気もします。経験の乏しい新井監督が就任となったので、もう少し来季の方向性が定まりやすいドラフトをやっても良かったのではないでしょうか。

楽天イーグルス

楽天のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 荘司康誠 投手 立教大
2位 小孫竜二 投手 鷺宮製作所
3位 渡辺翔太 投手 九州産業大
4位 伊藤茉央 投手 東農大北海道オホーツク
5位 平良竜哉 二塁 NTT西日本
6位 林優樹 投手 西濃運輸
育成ドラフト
1位 辰見鴻之介 内野 西南学院大
2位 古賀康誠 投手 下関国際
3位 竹下瑛広 投手 函館大
4位 永田颯太郎 内野 台湾体育大

ドラフト指名の評価

評価:C
今年は逆に投手中心

昨年は野手ドラフトだったのに対し、今年は投手ドラフトを実行。1位荘司から2位小孫とハイシーリング型とハイフロア型の投手を立て続けに獲得し、間違いなく投手陣強化に繋がる指名が出来ました。ただ、元々下位の投手指名などが秀でたチームだったので、ここまで投手偏重にするのはやや勿体ない印象も受けました。

また、昨年指名した野手は即効性や確実性が欠けている選手たちなので、そこのフォローも早めに必要。平良で内野陣の強化を図ったのは良いのですが、ハイシーリングな野手も1人は獲得しておいて欲しかったと思います。

読売ジャイアンツ

巨人のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 浅野翔吾 外野 高松商業
2位 萩尾匡也 外野 慶應義塾大
3位 田中千晴 投手 国学院大
4位 門脇誠 遊撃 創価大
5位 船迫大雅 投手 西濃運輸
育成ドラフト
1位 松井颯 投手 明星大
2位 田村朋輝 投手 酒田南
3位 吉村優聖歩 投手 明徳義塾
4位 中田歩夢 内野 東奥義塾
5位 相沢白虎 内野 桐蔭学園
6位 三塚琉生 外野 桐生第一
7位 大城元 外野 未来沖縄
8位 北村流音 投手 桐生第一
9位 森本哲星 投手 市船橋

ドラフト指名の評価

評価:A
初志貫徹の野手ドラフト

浅野を無事に当てた時点で十分成功なのですが、2位で萩尾も獲得し有望株と即戦力の右打外野手をそれぞれ確保。さらに、二遊間の強化として門脇も獲得できたので、野手の補強ポイントは大体網羅できたと思います。

また、田中千や育成で松井颯と昨年指名した先発投手たちとは異なるタイプを確保できたのも高ポイントですし、リリーフでは大勢に続くパワー系のサイドハンド・船迫を指名したのも面白いところ。中位のチームが軒並み難しい指名となったのに対し、ジャイアンツはかなり上手く立ち回れたのではと個人的には評価しています。

西武ライオンズ

西武のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 蛭間拓哉 外野 早稲田大
2位 古川雄大 外野 佐伯鶴城
3位 野田海人 捕手 九州国際大付
4位 青山美夏人 投手 亜細亜大
5位 山田陽翔 投手 近江
6位 児玉亮涼 遊撃 大阪ガス
育成ドラフト
1位 野村和輝 内野 独立L石川
2位 日隈モンテル 外野 独立L徳島
3位 三浦大輝 投手 中京大
4位 是澤涼輔 捕手 法政大

ドラフト指名の評価

評価:C
不作年には将来性へ投資?

1位を相思相愛のスラッガー・蛭間で行き上位浮上へ弾みをつけたと思っていたら、その後は高校生指名が多い予想外の展開でした。松井新監督の元もう一度基盤から作っていく方針なのでしょうか。

また、Aクラス入りの立役者となったブルペン陣のテコ入れ無しも大きな不安要素。オリックスやソフトバンクとは違い下からの供給量が限られているので、来季は一転枚数不足に陥る可能性も否定できません。それにもかかわらず、本指名で獲得した大社投手が先発タイプの青山のみだったのはとても残念です。

阪神タイガース

阪神のドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
× 浅野翔吾 外野 高松商業
1位 森下翔太 外野 中央大
2位 門別啓人 投手 東海大札幌
3位 井坪陽生 外野 関東第一
4位 茨木秀俊 投手 帝京長岡
5位 戸井零士 遊撃 天理
6位 富田蓮 投手 三菱自動車岡崎
育成ドラフト
1位 野口恭佑 外野 九州産業大

ドラフト指名の評価

評価:B
高校生集めが逆に功を奏す?

最初の入札で浅野は外したものの、外れで森下翔を獲得。アプローチの粗さは不安要素ですが、右翼手に大きな穴が空いているので、むしろ即戦力成分を含んでいる森下の方がタイガースには合っていたと思います。また、続けて二遊間の即戦力も補強できていたらさらに良かったのですが、チャンスが無かったので致し方なし。岡田新監督からの評価も高い小幡に期待です。

近年は大社候補を上手く当ててきたので、高校生中心には少し不安も覚えます。がしかし、前川と同様に三振の少ない井坪は有望株として期待が持てそうですし、門別茨木がタイガースの投手育成でどのような化学反応を起こすのかは大きな楽しみです。当初は高校生中心を酷評していましたが、今年の事情などを振り返ると上手く踏ん張れた方だと思い直しました。

ソフトバンクホークス

SBのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 イヒネ・イツア 遊撃
2位 大津亮介 投手 日本製鉄鹿島
3位 甲斐生海 外野 東北福祉大
4位 大野稼頭央 投手 大島
5位 松本晴 投手 亜細亜大
6位 吉田賢吾 捕手 桐蔭横浜大
育成ドラフト
1位 赤羽蓮 投手 霞ヶ浦
2位 山下恭吾 内野 福岡大大濠
3位 木村光 投手 佛教大
4位 内野海斗 投手 武田
5位 岡植純平 投手 飾磨工
6位 佐々木明都 投手 学法福島
7位 水口創太 投手 京都大
8位 宮崎颯 投手 東京農業大
9位 重松凱人 外野 亜細亜大
10位 前田純 投手 日本文理大
11位 佐藤航太 外野 八戸学院光星
12位 飛田悠成 投手 神奈川・金沢高
13位 西尾歩真 内野 中京学院大
14位 盛島稜大 捕手 興南

ドラフト指名の評価

評価:C
疑問が残る投手指名とロマン溢れる野手指名

育成選手を大量に抱えることの最大のメリットは投手の供給量が常に維持できることだと思うので、2位を即戦力投手 (大津)で行かざるを得ない状況では3軍制のメリットを享受できていないのではと思います。また、それ以降は一転素材型投手を集めており、投手指名に関しては一貫性の無さを少し感じました。

一方の野手指名ではシーズン終盤に多くの若手が躍動したチーム状況もあってか、ロマンに全ベットの指名。ぶっちゃけ今ドラフトの成否はイヒネの成長が多くのウェイトを占めており、投手指名の是非は些細な問題かもしれません。

DeNAベイスターズ

DeNAのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 松尾汐恩 捕手 大阪桐蔭
2位 吉野光樹 投手 トヨタ自動車
3位 林琢真 二塁 駒澤大
4位 森下瑠大 投手 京都国際
5位 橋本達弥 投手 慶應義塾大
育成ドラフト
1位 上甲凌大 捕手 独立L愛媛
2位 鈴木蓮 内野 滋賀学園
3位 今野瑠斗 投手 東京都市大塩尻
4位 渡辺明貴 投手 独立L茨城
5位 草野陽斗 投手 東日大昌平

ドラフト指名の評価

評価:B
非常に無難なドラフト

将来が不安だった捕手に有望株の松尾を補強し、先発ローテ (吉野)や二遊間 ()、ブルペン (橋本)と即効性のテコ入れが必要なポイントは大社選手で埋める。実に無難なドラフトだったと思います。

ただ、デプスの強化には繋がる指名だったものの、すぐに戦力UPに繋がりそうなのは案外橋本ぐらいしか残らない印象も受けます。新外国人で補強できるポイントも限られている状況なので、冒険の少ない指名もそれはそれで考え物なのかもしれません。

オリックス・バファローズ

オリックスのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 曽谷龍平 投手 白鴎大
2位 内藤鵬 三塁 日本航空石川
3位 齋藤響介 投手 盛岡中央
4位 杉澤龍 外野 東北福祉大
5位 日高暖己 投手 富島
育成ドラフト
1位 西濱勇星 投手 独立L群馬
2位 才木海翔 投手 大阪経済大
3位 入山海斗 投手 東北福祉大
4位 茶野篤政 外野 独立L徳島
5位 村上喬一朗 捕手 法政大

ドラフト指名の評価

評価:S
大正義ドラフト

今ドラフトNo.1左腕・曽谷の一本釣りから始まり、2位で高校生スラッガーの内藤、4位では杉澤が残っており大きな補強ポイントではあったものの我慢していた外野の強化にも成功しました。また、山本由伸に似ている齋藤響日高といった投手の有望株も確保しており、投手育成に自信を持ち始めているチーム事情を考えると末恐ろしさも感じます。さらにさらに、育成では西濱才木といった出力の高い投手も確保しており、最後まで抜け目ない指名を見せてくれました。

本指名から育成まで終始素晴らしいドラフトだったと思いますが、あえて注文を付けるとすればもう1枚先発ローテを狙える投手が欲しかったです。曽谷が先発ローテに残れるのか個人的に懐疑的な見方も残っており、また由伸の将来的なMLB挑戦も控えているため、もう少し早くローテで計算できる投手が出来れば欲しかったかなとも思います。

ヤクルトスワローズ

ヤクルトのドラフト指名
順位 指名選手 守備 所属
1位 吉村貢司郎 投手 東芝
2位 西村瑠伊斗 外野 京都外大西
3位 澤井廉 外野 中京大
4位 坂本拓己 投手 知内
5位 北村恵吾 内野 中央大
育成ドラフト
1位 橋本星哉 捕手 中央学院大

ドラフト指名の評価

評価:A
余裕のドラフト運び

まず、最初に貴重なハイフロア型の即戦力投手・吉村を一本釣り出来たのがやはり大きかったです。続いて、野手では癖のあるフォームの西村や守備難の澤井といったハイシーリング型を確保しており、コア打者が安定しているからこその大胆な指名を敢行しました。

チーム事情に余裕があるからこそ、少々のリスクも許容できるドラフトが出来たのでしょう。ただ、2位以降はギャンブル性の強い指名だったことも忘れてはならず、結果的に吉村の即戦力性しか残らなかったという結末もあり得るという点には言及しておきたいと思います。

ドラフトランキング【2022】

最後にランキング形式でドラフト評価をまとめました。

ドラフトランキング【2022】
順位 球団 評価
1位 オリックス S
2位 巨人 A
3位 ヤクルト A
4位 DeNA B
5位 ロッテ B
6位 中日 B
7位 阪神 B
8位 日本ハム B
9位 ソフトバンク C
10位 広島 C
11位 楽天 C
12位 西武 C

どの球団もやりたい指名は出来たのかなと思いますが、中位辺りの球団は少し苦しんだ印象も受けます。大成功と言えるのはオリックスぐらいで後は好みの問題でしょうか。

今年はよく不作年と言われていましたが、具体的に言及するなら1位候補と投手、野手ともに即戦力候補が少なかったのかなと各球団の指名を見て思いました。そういった難しい年だったので、補強ポイントに執着する球団や高校生をかき集める球団、不作でも即戦力に特攻する球団など十人十色な指名が見られたのだと思います。

昨年も不作と言われていましたが、逆に来年は超豊作と言われています。よって、来年にどう備えるのかを考えていた球団も多いと思うので、今年の指名を見ただけで評価を下してしまうのは非常に危ういと思いました。

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