【プロ野球】ドラフト2021 指名結果と評価

今回は、ドラフト2021の指名を評価&採点しました!

投手は左投手を表しています。

DeNAのドラフト結果

ベイスターズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位小園健太投手市立和歌山高
2位徳山壮磨投手早稲田大
3位粟飯原龍之介遊撃東京学館高
4位三浦銀二投手法政大
5位深沢鳳介投手専大松戸高
6位梶原昂希外野神奈川大
育成ドラフト
1位村川凪外野徳島(独立L)
2位東出直也捕手小松大谷高
3位大橋武尊外野茨城(独立L)

採点&寸評

83
左腕封印と新たな挑戦

即戦力左腕を1位で狙うと予想していましたが、実際はまさかの小園。DeNAが親会社になってから高校生右腕を1位にしたことは無く、また近年指名していた右腕とは少し違うタイプの投手なので、この新たな挑戦が将来どうなるのか楽しみですね。

ただ、その後の徳山と三浦のW指名には少し疑問も。両投手とも先発タイプであり、即戦力を必要としていたリリーフ陣の強化に繋がるのかは未知数。平良のTJ手術などがあったので先発右腕の方を大きな補強ポイントと考えていたようですが、2位はオーソドックスに左腕で行くなどもう少し早いウェーバー順を活かして欲しかったなと思います。

日本ハムのドラフト結果

ファイターズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位達孝太投手天理高
2位有薗直輝三塁千葉学芸高
3位水野達稀遊撃JR四国
4位阪口樂一塁岐阜第一高
5位畔柳亨丞投手中京大中京高
6位長谷川威展投手金沢学院大
7位松浦慶斗投手大阪桐蔭高
8位北山亘基投手京都産業大
9位上川畑大悟遊撃NTT東日本
育成ドラフト
1位福島蓮投手八戸西高
2位速水隆成捕手群馬(独立L)
3位柳川大晟投手九州国際大付高
4位阿部和広外野平塚学園高

採点&寸評

91
ミーハードラフトが帰ってきた!

スケールの大きい投手を1位でとは予想していましたが、まさかいきなり達に行くとは。育て上げるのは中々骨が折れそうですが、育成のハムを取り戻すには打ってつけの金の卵。MLB志望が強い投手なのでダルビッシュや大谷らに続けるか注目ですね。

指名全体を見てもやはり視線は新球場が開業する再来季以降に向いているかなという印象です。達以外にも有薗、阪口、畔柳と多くの有望株を指名しましたが、どの選手もモノになるかはやはり数年後。補強ポイントの内野陣に水野、上川畑と即戦力を補強したとはいえ、来季すぐに浮上というのは考えにくい状況です。ただ、彼らを育て上げられれば数年後に再び黄金期もと期待できる面々なので、ファイターズらしくて面白い指名だったと思います。

中日のドラフト結果

ドラゴンズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位ブライト健太外野上武大
2位鵜飼航丞外野駒澤大
3位石森大誠投手火の国(独立L)
4位味谷大誠捕手花咲徳栄高
5位星野真生遊撃豊橋中央高
6位福元悠真外野大阪商業大

採点&寸評

75
勝算の低いギャンブル指名

外野の補強が急務というのは誰の目から見ても明らかなので上位で外野手を指名というのは当然だと思いますが、上位の2枠両方とも外野手指名は流石に。左腕も重要な補強ポイントで有力な候補が2位でもまだ多く残っていたにも関わらず、この指名は正直不満。

リリーフ左腕、捕手、二遊間と補強ポイントを意識した3位以降の指名は評価できると思いますが、故障気味や体つくりの投手が多いチーム事情を考えると大社投手をもう1枚指名すべきだったでしょう。昨年は支配下だけで高校生投手を3選手指名し、今年は右打の大学生外野手を3人指名と2年連続の偏重ドラフト。数年後にしわ寄せが来る可能性もあり、いくら補強ポイントを重視したとはいえあまり褒められた指名では無かったと思います。

西武のドラフト結果

ライオンズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位隅田知一郎投手西日本工業大
2位佐藤隼輔投手筑波大
3位古賀悠斗捕手中央大
4位羽田慎之介投手八王子学園八王子高
5位黒田将矢投手八戸工大一高
6位中山誠吾遊撃白鷗大
育成ドラフト
1位古市尊捕手徳島(独立L)
2位滝澤夏央内野関根学園高
3位菅井信也投手山本学園高
4位川村啓真外野国学院大

採点&寸評

100
文句なしの満点ドラフト!!

隅田を抽選の末勝ち取っただけではなく2位で佐藤まで指名。重要な補強ポイントだった即戦力左腕のトップレベルを一気に2枚指名できたのですから、この時点で文句なしの満点でしょう。

来オフ以降の森の去就が不透明の中3位で大学No.1捕手の古賀を確保し、羽田、黒田と左右の有望な高校生投手も獲得。3位以降も含め文句なしの指名だったと思います。ただ、1つ気がかりがあるとすれば佐藤の状態について。1年前には超目玉候補だった佐藤がここまで評価を下げたのはやはり気になります。肩や肘の故障ではないので大きな心配はいらないと思いますが、今後の経過には少し注意が必要かもしれません。

広島のドラフト結果

カープの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
×隅田知一郎投手西日本工業大
×山下輝投手法政大
1位黒原拓未投手関西学院大
2位森翔平投手三菱重工West
3位中村健人外野トヨタ自動車
4位田村俊介外野愛工大名電高
5位松本竜也投手Honda鈴鹿
6位末包昇大外野大阪ガス
7位髙木翔斗捕手県岐阜商高
育成ドラフト
1位新家颯投手田辺高
2位前川誠太遊撃敦賀気比高
3位中村来生投手高岡第一高
4位坂田怜投手中部学院大

採点&寸評

81
2年連続の即戦力固め

昨年と同様に上位は即戦力で固める徹底ぶり。見事に一本釣りを成功させるなどした昨年の上位選手と比べるとやや小粒な印象を受けますが、黒原、森と即戦力左腕を複数確保できたのは良かったと思います。

そして、色々と気になるのは3位の中村。ドラフト前段階での評価を見ると3位はかなり高い評価ですが、他球団の指名を見るとここらで確保しておかなければ厳しかったと思うので指名自体は理解できます。がしかし、それだけ必死に右打の即戦力外野手を確保しに行ったということはやはり今オフの誠也のMLB挑戦は既定路線ということでしょうか。

ソフトバンクのドラフト結果

ホークスの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位風間球打投手明桜高
2位正木智也外野慶應義塾大
3位木村大成投手北海高
4位野村勇内野NTT西日本
5位大竹風雅投手東北福祉大
育成ドラフト
1位藤野恵音外野戸畑高
2位川村友斗外野仙台大
3位井崎燦志郎投手福岡高
4位三浦瑞樹投手東北福祉大
5位田中怜利ハモンド投手帝京第五高
6位加藤洸稀投手滝川二高
7位山崎琢磨投手石見智翠館高
8位佐久間拓斗捕手田村高
9位山本恵大外野明星大
10位加藤晴空捕手東明館高
11位瀧本将生投手市松戸高
12位三代祥貴外野大分商高
13位佐藤琢磨投手新潟医療福祉大
14位仲田慶介外野福岡大

採点&寸評

82
高校生偏重は回避も

風間の1位指名を公言した時はまた高校生で固めるドラフトになるのかと思いましたが、2位までに正木が残っていたこともあってか流石に2年連続高校生オンリーのドラフトとはなりませんでした。ただ、主力陣の後釜の確保が急務な状況にもかかわらず、その後釜になれそうな即戦力が正木だけというのは少々寂しい。

選手層が厚いチームとはいえそこに綻びが生まれたからこその今季の低迷ですが、どこかまだゆったりとした指名を行っているなという印象です。復調勢や育成などの物量押しで来季は巻き返せると踏んでいるのでしょうが、もし来季も低迷するようであればドラフト戦略の見直しが必要となるかもしれませんね。

巨人のドラフト結果

ジャイアンツの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
×隅田知一郎投手西日本工業大
1位翁田大勢投手関西国際大
2位山田龍聖投手JR東日本
3位赤星優志投手日本大学
4位石田隼都投手東海大相模高
5位岡田悠希外野法政大
6位代木大和投手明徳義塾高
7位花田侑樹投手広島新庄高
育成ドラフト
1位鈴木大和外野北海学園大
2位高田竜星投手石川(独立L)
3位亀田啓太捕手東海大
4位笹原操希外野上田西高
5位鴨打瑛二投手創成館高
6位菊地大稀投手桐蔭横浜大
7位京本眞投手明豊高
8位富田龍投手四国学院大
9位川嵜陽仁投手誉高
10位大津綾也捕手北海高

採点&寸評

88
投手陣強化に全力投球!

外れ1位に翁田を指名した時はまた独自ドラフトを展開するのかなと思いましたが、2位の山田、3位の赤星とその時点で残っていた最高評価の投手を立て続けに指名するなど2位以降はオーソドックスな指名を展開。それぞれタイプの異なる投手を3枚指名できたので、投手補強に重きを置いていたジャイアンツにとっては大成功でしょう。

4位以降で石田、代田、花田と有望な高校生投手も確保できたので、育成のジャイアンツとしても良いドラフトでした。野手の指名に関して不満を抱くファンの方もいるかもしれませんが、野手候補が不作だったことを考えれば冷静に立ち回れたと評価すべきだと思います。

楽天のドラフト結果

イーグルスの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位吉野創士外野昌平高
2位安田悠馬捕手愛知大
3位前田銀治外野三島南高
4位泰勝利投手神村学園高
5位松井友飛投手金沢学院大
6位西垣雅矢投手早稲田大
7位吉川雄大投手JFE西日本
育成ドラフト
1位宮森智志投手高知(独立L)
2位柳澤大空外野日大藤沢高
3位大河原翔外野東海大山形高

採点&寸評

77
ロマン砲をかき集め

打者が欲しいのは分かっていましたが、いきなり吉野に行ったのには驚きました。その後も安田、前田とロマン溢れる野手を立て続けに指名し傍から見ると面白い指名だなという感じです。

ただ、野手育成が苦手なチームにもかかわらず育て上げるのが難儀そうな面々を集めているので、人選には少々不安も覚えてしまいます。こういった野手を自前で育て上げなければチームに明るい未来がやって来ないという意気込みも感じるので、一概には否定できません。がしかし、どこぞの球団と同じくギャンブル的な指名なので、現状では評価しづらい指名だと思います。

阪神のドラフト結果

タイガースの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
×小園健太投手市立和歌山高
1位森木大智投手高知高
2位鈴木勇斗投手創価大
3位桐敷拓馬投手新潟医療福祉大
4位前川右京外野智辯学園高
5位岡留英貴投手亜細亜大
6位豊田寛外野日立製作所
7位中川勇斗捕手京都国際高
育成ドラフト
1位伊藤稜投手中京大

採点&寸評

90
無難だがそれで良い!

小園は外しましたが、森木を外れで確保。元々タイガースには森木の方が似合うと個人的にも思っていたので、くじを外したとはいえあまり悔しくない1位指名だったのではないでしょうか。

2位以降は鈴木、桐敷、岡留とリリーフの強化に繋がりそうな投手を補強し、野手もバランス良く指名。終始無難な指名という印象であり、戦力が整いつつあるチーム事情を踏まえると批判する要素が全く見付けられないドラフトだったと思います。

ロッテのドラフト結果

マリーンズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位松川虎生捕手市立和歌山高
2位池田来翔内野国士舘大
3位廣畑敦也投手三菱自動車倉敷オーシャンズ
4位秋山正雲投手二松学舎大附高
5位八木彬投手Honda鈴鹿
育成ドラフト
1位田中楓基投手旭川実高
2位速水将太内野富山(独立L)
3位永島田輝斗投手立花学園高
4位村山亮介捕手幕張総合高

採点&寸評

85
ピンポイントな指名

マリーンズの捕手事情を見れば松川の単独1位は納得ですし、中村のバックアップのために池田を早々に確保したのもナイス判断。これらの補強ポイントを埋められる候補の希少さを考えると、中々クレバーな立ち回りだったと思います。

廣畑が3位に残っていたのもラッキーでしたが、本音を言えば即戦力左腕の方が残っていて欲しかったという気持ちもあるかもしれません。ただ、コンテンダーとして優勝争いを演じているチームなのでウェーバー順が遅くなってしまうのは仕方ないですし、流動的な状況の中ピンポイントな指名を敢行できただけでも良かったと思います。

ヤクルトのドラフト結果

スワローズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
×隅田知一郎投手西日本工業大
1位山下輝投手法政大
2位丸山和郁外野明治大
3位柴田大地投手日本通運
4位小森航大郎遊撃宇部工高
5位竹山日向投手享栄高
育成ドラフト
1位岩田幸宏外野信濃(独立L)

採点&寸評

80
補強ポイントを狙ったが

やはりそろそろ石川の後継者を確保したいところなので、山下を勝ち取れたことは大きいでしょう。長身投手ゆえに神宮への適応が心配されますが、6大学出身の投手なのでその点も問題ないのは心強いところ。

2位以降もセンター、リリーフと補強ポイントに則した指名を行ったのは良いと思いますが、人選については置きに行った印象が自分は強いです。ウェーバー順が後ろの方なのである程度制限のかかった指名になるのは仕方のないことですが、他の上位チームと比べると少しこじんまりした指名だなと感じます。

オリックスのドラフト結果

バファローズの指名一覧【2021】
順位選手守備所属
1位椋木蓮投手東北福祉大
2位野口智哉遊撃関西大
3位福永奨捕手國學院大
4位渡部遼人外野慶應義塾大
5位池田陵真外野大阪桐蔭高
6位横山楓投手セガサミー
7位小木田敦也投手TDK
育成ドラフト
1位山中尭之外野茨城(独立L)
2位園部佳太内野福島(独立L)
3位大里昂生内野東北福祉大

採点&寸評

89
即戦力重視に舵切り!

上位での高校生指名を続けてきたことが今季の躍進に繋がっていると思いますが、今後しばらくは優勝争いを演じられるチームであるので今年は即戦力重視に方針転換しました。

ウェーバー順が最後と不利な状況にもかかわらず、リリーフ、二遊間、捕手、センターと立て続けに補強ポイントを埋められたのはお見事。今まで高校生重視だったので今後チームバランスをどう取っていくのかは課題点となりそうですが、来季のチーム力UPに繋がる良いドラフトだったと思います。

ドラフトランキング2021

当然このドラフトの成否がこの時点で分かるはずもなく採点や順位付けにはほとんど意味がないと思いますが、一応各指名に付けた点数をランキング形式にまとめました。

ドラフトランキング2021
順位球団点数
1位西武100
2位日本ハム91
3位阪神90
4位オリックス89
5位巨人88
6位ロッテ85
7位DeNA83
8位ソフトバンク82
9位広島81
10位ヤクルト80
11位楽天77
12位中日75

全体の印象としては1番上と下2球団以外はあまり差が無さそうなので、正直好みの問題によるところが大きいと思います。

総括

前評判通り中々混沌としたドラフトでした。

野手の不足年と言われていましたが、野手補強が必要なチームが思った以上に多く野手候補が想定よりも早く指名されたのが印象的です。また、それ故に上位の数球団が当初想定していたよりも高質な投手を集めることが出来たのも見逃せないポイントでしょう。

最後に、今回指名された選手が1人でも多く活躍してくれることを祈って今記事を終えたいと思います。読んでいただきありがとうございました。

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